内容説明
戦後80年―敢然と運命を引き受け自身と国家にとって最善と信じる道を歩んだ、特攻隊の方々を我々は決して忘れない。
目次
第1章 日本国民として忘れてはならない方々(歴史記述は純然と客観的であることが困難;「すべての真の歴史は現代の歴史である」;「科学的歴史」とは限界のある主張 ほか)
第2章 『きけわだつみのこえ』の許されざる改竄(知的な犯罪;読むに値する『『きけわだつみのこえ』の戦後史』;序文執筆者と岩波書店出版員部の人間観 ほか)
第3章 若者よ、特攻隊は偉大であった(運命について考える;『陰隲録』という本の説く運命論;個人の運命で変えられないものとは ほか)
著者等紹介
岩田温[イワタアツシ]
政治学者。日本学術機構代表理事。1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科在学中に、『日本人の歴史哲学』(展転社)を出版。同大学大学院政治学研究科修士課程修了。専攻は、政治哲学、政治思想。YouTube動画「岩田温チャンネル」はチャンネル登録者数18.5万人突破(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tamami
57
特攻隊戦歿学徒の遺書を扱った書籍として『きけわだつみのこえ』がある。本書は『きけ…』が戦後の編輯に際して、ある意図の元に全く恣意的な改竄、編輯がなされたとする。改竄を「驚くほかない知的傲慢さ」と断ずる著者は、遺書に記された多くの若者の家族・恋人・国家に対する敬虔かつ誠実な思い、激情を素直に読み込み、そこにある「後に続くを信ず」の言葉を、後世の我々へのメッセージと受け止める。著者の行為は、戦前と戦後で思想信条を逆転させた一部思想家たちの変節ぶりの対極にある。本書に記された言説の中に、私が今出来ることを思う。2024/10/29
軍縮地球市民shinshin
18
『きけ わだつみの声』の改ざんの経緯を記した第2章が秀逸。旧版と新版があり、新版は削除された箇所を復活させたというが、それも全部ではないらしい。都合の悪い個所を意図的にカットした。そもそもこれに選ばれなかった遺書も多い。愛国心が窺える遺書は巧妙に排除されているという。また出隆という哲学者には心底あきれた。戦中には特攻隊を美化し、「立派な死を」とか言っていたのに、戦後は180度ひっくり返して特攻隊員は犬死だと罵る。こんなのが東大教授だったのが恐ろしい。まぁ今でも東大の教員はこんなのが多いのかもしれない。2024/08/21
tomo
15
☆☆☆☆☆ 反戦の書として名高い「きけ わだつみのこえ」、タイトルだけは目にしたことがあったけど…特攻隊員の遺言書を切り貼り編集して左翼のお気持ちを出版。戦前「美しく死んでくれ」と言っていたのに、戦後180度違う主張の出隆東大教授。恥ずかしい…怒りというより、つまらないギャグか。日本が植民地になるか、最悪消滅するか分からない当時の特攻隊員の気持ちを考慮せず、「愚かだった」「無謀な作戦だった」と嘲笑するのは戦後の結果を知っているから。その立場からの意見は、傲慢で不誠実。完全同意だ。2024/11/25
都人
4
この本(特に最後にある講演)を読み終えて、あることを思いだした。今は国会議員の山田宏氏が東京都世田谷区長だったとき、区主催の記念式典で新成人に行った祝辞件講演だ。「二十歳になるだけなら馬でも牛でもなれる」から始まるその講演だ。2024/12/01
hidemas
4
第二章「きけ わだつみのこえ」の許されざる改竄、は必読。出隆をはじめとする戦後左翼言論人が如何に卑怯な人物かよくわかる。これは現代においても同様なのだろう。本当に愚かで醜い生き物だと思う。 後に続くを信ずと言い残して国のために命を捧げてくださった全ての特攻隊員に最大限の感謝をせずにはおれない。私も微力ながら、現代の若者に岩田先生のお考えを広めるのに協力したい。2024/08/13
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