感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にゃこ
6
身の回りのありとあらゆるものを研究材料に変える著者の貪欲さに圧倒される。統計手法への向き合い方は背筋を正して見習っていきたい。そしてなにより共同研究へ持ち込むスピード感が眩しい。とりわけコロナ禍で活動が止まり、そこから手法も協働スタイルも更新していこうとした強さが良い。世界が閉ざされた時間が、良くも悪くも学問の姿を塗り替えたのだと実感した。純粋な好奇心でどこまでも走る姿に勇気が貰える。私も頑張ろう 2025/05/26
於千代
1
ヒップホップ、プリキュア、ポケモンなどの分析からコロナ禍での似非科学への批判まで、川原氏の様々な活動がまとめられる。小難しい統計の学習もポップな題材で学べば、少しはモチベーションがあがる気がする。2023/11/12
坂津
1
筆者の専門分野の音声学・言語学について、エッセイテイストで分かりやすく紹介した新書。ポケモンの名前の分析を通じて明らかになった音象徴の性質(ポケモンの進化レベルが上がると名前に含まれる濁音が増える)や、ブートストラップ法を援用することで判明したプリキュアの名前の特徴(ほぼ半数のプリキュアの名前が両唇音で始まる)など、気になっていた研究の醍醐味を理解することができた。筆者を知るきっかけとなった、メイドの名前における音象徴に関する論文を取り上げたNHKの番組「ろんぶ~~ん」も、最終章で僅かに言及されていた。2022/05/25
ぞだぐぁ
0
Twitterで副題に入っているポケモンの章が流れて来たのを見て気になり読んでみた。 リベラルアーツ検定って資格試験のサイトで連載されていた物を加筆修正した物なので横書き。 コロナ禍で対面での授業ができなくなったけど学生さんたちに受講してもらえるようにとオンラインで工夫した結果が出ている。 きっかけとなったポケモン以外でもラッパーや歌手・声優を呼んだりしているが、特に山寺宏一の演じ分けを音の種類で分析してなるほど感。 残念なところとしては、Web連載の名残か鎖のマークが文中で時々出てくるけど電子書籍(続く2024/05/28