内容説明
まちづくりにおいて富山が注目される真の理由は、先見性をもって人口減少に起因する都市課題に対応してきたことによる。環境・省エネ・レジリエンス・SDGs・LRT…だけではない、官民連携でまちをつくりあげる富山のまちづくりの「これまで」と「これから」を、解説する。
目次
第1章 世界水準の「上質なまち」を目指して―コンパクトシティ構想の理念(富山市長・森雅志)(人口が“マイルドに減る”都市;世界が評価するコンパクトなまちづくり;富山100年の夢叶う;相次ぐ成果―税収増、投資増、シビックプライド向上;民間事業者との共創;より上質なまちの実現へ;テクノロジー・データが生活の質を高める)
第2章 コンパクトシティ政策がもたらした産学民の変化―コンパクトなまちづくりとエコシステムの構築(コンパクトなまちづくりとエコシステムの構築(事業構想大学院大学准教授・重藤さわ子)
産学民の変化
地域の大学への波及―都市デザインを考える
よりよい地域社会へむけて)
第3章 コンパクトなまちづくりの「エコシステム」と事業構想―富山市事業構想研究会のねらいとその成果(富山市事業構想研究会が目指したもの(事業構想大学院大学准教授・重藤さわ子)
富山市事業構想研究会の軌跡
参加研究員による3つの「富山構想」
共に学んだ知見を、未来のまちづくりへ活かす)
第4章 コンパクトシティ政策からネクストステージへ(はじめに―富山型コンパクトシティの全体像;公共交通の利便性向上;まちなか居住の推進;中心市街地の活性化;コンパクトシティ政策の効果;新たな政策課題への展開)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
39
確かに、書かれていることは実際に行われていること。変化もある。もちろん、まだ道半ばだし、ゴールはないとも思う。いろいろな形で表彰もされている。しかし、一方で、取り残された地域があることも事実で、そこに触れられていないのは何故なんだろう。2021/05/22
ちや
4
うっすい2022/09/22
晩鳥
4
富山市の串と団子のコンパクトシティ政策が一定の成果を収めているのは事実だし、とても素晴らしいと思う。しかし、富山市中心部の団子の整備はかなり進んでいるが、それに比べて各地域生活拠点の団子の整備は不十分、まだまだてきることがあるように感じる。これからのさらなる発展に期待。2022/08/06
539z
1
通読2★4.富山駅は仕事で2012年~13年にかけて年に数回利用。当時は県庁所在地と思えない程駅も街も小さく、少子高齢化とヒトモノカネ情報の都市一局集中の影響を一番受けそうな地域だったが、ここ数年で当時改修中だった富山駅を拡充し、駅を中心に主要道路と公共交通機関を東西南北に走らせ、バブル以降に地代の関係で分散されがちだった新築購入者を交通の利便性により中心地に誘導。人に逢いやすい街作りは高齢化対策にもつながる。シムシティも江戸時代の宿場町開発も然り、まずは効率的な交通網の整備が街づくりの基盤なのが分かる2023/04/08
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