内容説明
現にある法とあるべき法―。法律論になぜ哲学が必要か。歴史的で世界的な広い視野から、法哲学の立場を明らかにする。(1)法律の論理的、普遍的特質を明らかにすること、(2)法律の歴史的発展の基礎とその一般的特性を明らかにすること、(3)法律の合理的基礎としての正義理想を内省し、これによって成定法律秩序を評価すること。―この三つの任務をもつものとしての法律哲学の立場を初学者に対して示す、総合的入門書。
目次
第1編 緒論(法律哲学の対象及び任務;法律哲学の研究方法;法律哲学と他の学問との関連)
第2編 法律哲学の歴史(ギリシャ哲学;ローマの法律家;キリスト教及び中世の法律哲学;近代の法律哲学)
第3編 法律哲学の体系(法律の概念;法律の成定的発現;法律の合理的基礎)
著者等紹介
高柳賢三[タカヤナギケンゾウ]
1887年生、1967年歿。英米法学者、法学博士。東京帝国大学法科大学卒業。同大学助教授を経て、1921年東京帝国大学法学部教授、1948年退官(名誉教授)。のち成蹊大学学長(名誉教授)。東京裁判で弁護人を務め、貴族院議員として新憲法案の審議に参加。憲法調査会会長、学士院会員、米国学士院会員、国際比較法学会正会員、国際仲裁裁判所裁判官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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