内容説明
明治富国強兵の頂点たる自衛的日露戦争から、昭和軍国主義による侵略的戦線拡大路線へのあいだに位置する大正日本外交の概要。第一次世界大戦に参戦し、国際政治において主要大国の席を得た大正日本外交の主要論点。同時代の国際法学者が、形式的拘泥の弊に陥りやすい外交官僚的視角をこえて、批評的に時代の動きを分析。
目次
第1章 大戦参加と我が国位の向上
第2章 日支関係の推移
第3章 シベリア出兵の収穫
第4章 ワシントン会議の決定せる三大問題
第5章 米国排日法の投じたる「重大の結果」
第6章 日露の再握手
第7章 竜頭蛇尾の支那関税会議
第8章 支那の治外法権撤廃運動及び日支通商条約改訂交渉
第9章 対外雑件一束
第10章 大正外交の総締め
著者等紹介
信夫淳平[シノブジュンペイ]
1871年生、1962年歿。外交官、国際法学者。法学博士。東京高等商業学校(現一橋大学)卒。外務省に入り総領事などをつとめ、1917年退官。早稲田大学講師、『新愛知』(現中日新聞・東京新聞)主筆、中華民国顧問などを経て、1951年早稲田大学教授。1943年『戦時国際法講義』(四巻)で恩賜賞(学士院)受賞。学士院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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