感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そびえ立つ山々
2
この本が書かれたのが1938-40年の間。 即ち開戦中の第二次世界大戦の勝者も敗者もまだ決まっておらず、ホロコースもまだ明るみにはなっておらず、米もまだ参戦していない。日本も日中戦争の泥沼、太平洋戦争前夜である。 歴史ではなく現在進行形の事象としての第二次世界大戦前半の分析とヒトラー批判が主題となる。 特筆すべきは: そこにまだ勝者の理屈によるバイアスはない事。 日独伊防共協定下の日本でこの様なドイツ批判の書が出せた事。 この時代の1人の記者にこれだけの情報が手に入った事。 2020/08/18