出版社内容情報
ケイティ・グティエレス[ケイティ グティエレス]
著・文・その他
池田真紀子[イケダマキコ]
翻訳
内容説明
2017年7月、売れない犯罪実話ライターのキャシーはひとつの記事に目をとめた。テキサス州南部の地方紙が、1986年8月に起きたアルゼンチン人男性銃殺事件の背景を探っていた。二人の男と重婚した女性ローレ、彼女の夫によるもう一人の夫の殺人。全ての原因となったローレは取材を拒否していた。もし彼女の視点で事件を書けたら?キャシーはローレに接近し、事件当時のことは話さない条件で取材権を得た。共に秘密を抱えた二人の女性の対決はやがて…。フーダニットを巡って手に汗握る実録系サスペンスの怪作!
著者等紹介
グティエレス,ケイティ[グティエレス,ケイティ] [Gutierrez,Katie]
テキサス州立大学MFA文芸プログラムを修了後、『タイム』『ハーパーズバザー』『ワシントン・ポスト』などの紙誌に寄稿。テキサス州ラレード出身、現在は夫と子供二人とともにテキサス州サンアントニオ在住。本作で長編デビューを果たす
池田真紀子[イケダマキコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
84
ミステリだと思って読み始めたら、ハーレクインてきなヒロインたちがいる。2人の男に愛される女、重婚の例としてアナイス・ニンが引き合いに出されている…。ニンも苦手なのよね。謎の解明は気になり、ざざっと最後まで目を通す感じの読書となった。2024/07/11
Small World
19
思いのほか読ませる!というのが正直な感想です。見知らぬ作家さんの、しかもU-NEXT出版部という意外なとこからのリリースで、自分としては池田真紀子訳ということだけが拠り所だったのですが、思ってた以上に面白かったです。濃密な2重生活の描写の積み重ねに、読んでる方も「もう真相はどうでもいいんじゃないか」と思わせる作品でした!2022/11/23
にゃん
15
ノンフィクションライターのキャシーが、30年前に起こったある事件の当事者に取材するうち、解決していたはずの事件の謎と真実が明らかになってしまう。長くて分厚い本にひるむけれど、案外読みやすく、訳が上手くて引き込まれる。なぜ幸せな家庭を持ち、仕事でも成功していたローレが重婚なんてことをしてしまったのか。満たされない部分を違う男性で満たそうとしたのか。その代償はあまりにも大きく、たどり着いた真実は明らかにするにはあまりにも辛い。終盤の展開はスピーディで真相までグイグイ読ませます。面白かった!2022/11/06
カスロック
13
ネットのB級殺人事件ライターが重婚女の絡んだ30年前の事件を追う。事件自体は遠距離結婚の嫁がなかなか来ないので見に行ったら旦那が居てもう一人の旦那を殺すコーエン映画みたいな事件。も取材が始まると会話劇のようになり家族の贖罪の話だったり母と女の話だったりと哲学的だったり延々遠回り。も後半またミステリーに戻り二転三転のスリリングな展開もあり家族ドラマとしてもまあまあ良かった。ただ長いし多忙で色々あって全然頭に入らず読むのに目茶苦茶時間かかった。★★★☆☆2025/04/15
newman
8
ともかく長い。久し振りの2段組で462ページ。少女が実際にあった凶悪事件にずっと興味を持ち続けるなど設定が面白くないわけではないから読み進める。男性の重婚はあるかも知れないが女性の重婚って可能なのだろうか?育児もあるし家事もあるなどと思いながら読み進める。これだけ長くて読ませるのだからと結末を楽しみに読み進めるも残念ながら、私は楽しめなかった。2023/06/12