目次
駅そば
歌人は歌だ
究極のタワーマンション
囲碁(一)
それを知らずに生きる
眠りこけてる
追悼(一)
梅雨明け
ゲルハルト・リヒター展
囲碁(二)
コロナ恐れて
たたかい止めろ
国葬
胸を衝く歌
牽牛、織女いとおし
蜘蛛の歌
転倒
二度塗りされた
停戦をこそ
地球がまわる音を聴く〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あや
20
1936年6月生まれの奥村晃作さん。88歳でいらっしゃる。最終歌集だというおつもりで編まれた歌集。東大経済学部のご出身で囲碁がご趣味だという。我が父も東大囲碁部だったので、親しみを持って読んだ。戦争を詠んだ作品、茂吉を詠んだ作品、白秋を詠んだ作品がとくに心に残った。ご自身のことを「ただごと短歌」とおっしゃられているようだけれども、私にはどの作品も読み飛ばせない、読むのに時間のかかる歌集であった。先の大戦を知る方の詠む現在の戦禍の作品の貴重さをあらためて痛感する。いつまでもお元気でいらして頂きたい。2024/10/06