内容説明
近代行政区域は、場所を喪失している。原発避難区域は、機械的な区分けで場所状態の具体実際の生活地盤に立脚しえていない。数字至上主義は、場所を無視する。未曾有の大震災と原発事故の苦難を被りながらも、「これしかできねえんだよ」と場所にもどって、場所で農家復活してきた力。涙しながら牛をおいて避難せざるを得なかった農家の思い。「私の家族は137人、お父さんとお母さんとじいじとばあばとじいちゃんとばあちゃんと130頭の牛たちです。」場所の民の生存において原発は必要ない。エネルギーだけを切り離して、郷の生存を無視するところには環境さえない。大震災、原発事故、その苦難を超えて復活する人々の生き方の十年。そして、新たに牛が産まれた。自発的に福島入りした著者が接した生き抜く人の姿。
目次
2021年
2011・2012年
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2020年
著者等紹介
琴寄政人[コトヨリマサト]
1948年生まれ。小学校教員から中学校教員生活に移る。2009年定年退職。実戦教師塾主宰。こども食堂「うさぎとカメ」事務局(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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