内容説明
江戸期には古式捕鯨が行われ、近代捕鯨発祥の地でもある山口県。古代から連綿と続く捕鯨の歴史を繙き、2019年商業捕鯨再開後の現状と課題までを伝える。
目次
プロローグ―伝統の食・産業の足跡を探る
遺跡から出土したクジラの骨―組織的な漁の道具に利用
古式捕鯨の技術の確立―鎖国を機に独自に進歩
長州藩鯨組―藩の有力な財源、資金・施設を優遇
江戸の流通拠点、商都下関―クジラを越後へ出荷した記録も
幕末、西洋船が日本近海へ、古式捕鯨の衰退―痛ましい海難事故の発生
明治維新、難航する近代式への移行―廃藩置県により民間経営に
若き岡十郎が興した日本遠洋漁業―国の後押しで苦難越え発展
日露戦争を契機に、捕鯨会社が乱立―業界の生き残りを懸け再編
明治末創業、日本水産の源流―トロール漁業や北洋漁業で成長〔ほか〕
著者等紹介
岸本充弘[キシモトミツヒロ]
下関市立大学経済学部特命教授。1965年、下関市生まれ。北九州市立大学大学院社会システム研究科博士後期課程修了。1991年に下関市職員となり、IWC推進室、下関くじら文化振興室などを経て、2022年春から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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