内容説明
国営諌早湾干拓事業は1997年の潮受堤防閉切により、深刻な「有明海異変」を引き起こし、その後の訴訟の乱立は混迷を極めた。行政、司法に翻弄され対立せざるを得ない状況に置かれていた漁業者と農業者、そして地域社会が恊働し、未来世代のために諌早湾、有明海、干拓農地、多良山系の多様な生きものの命を育み、自然の循環を基盤にした持続可能な社会をつくることはできないだろうか―。自然科学、社会・経済学など様々な分野の研究者や有明海に生きる人々の知見を結集し、総合的に有明海問題の本質と未来を考える。
目次
第1章 地球システム・環境倫理と有明海
第2章 有明海を宝の海に戻したい
第3章 有明海の環境と生物多様性
第4章 有明海再生を経済学・社会学から見据える
第5章 司法の倫理や役割と世論形成
第6章 有明海再生への展望
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