内容説明
朝日小学生新聞から生まれた小説シリーズ「言葉屋」。最終学年の重圧や環境の変化にとまどう詠子。大切な人と仲たがいをしてしまいます。そんな中、さまざまな「差」が生む問題に出会い、未来を照らしてくれるものが、いつも「言葉」であることに気がつきます。
著者等紹介
久米絵美里[クメエミリ]
1987年、東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。「言葉屋」で第5回朝日学生新聞社児童文学賞を受賞、『言葉屋 言箱と言珠のひみつ』でデビュー
もとやままさこ[モトヤママサコ]
1982年、神奈川県生まれ。武蔵野女子大学文学部日本語日本文学科卒。イラスト・書籍の挿絵などで活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nyah
40
2019年に7巻読んで以来😅。詠子は中3。不用意な言葉でおじさんを傷付けたかもしれない‥。貧困家庭と施しではなく交換[チンパンジーとヒトの違い]貨幣価値と格差アテナイの環境破壊、SDGs、言葉屋の存続、貧困の連鎖、言珠のタイムカプセル。語と詩子と来夢『ことだまり』、新商品開発(ネット対応)、性差別、怒り、橘の不登校、「いじめ対策推進法」、理不尽な校則、自主勉強会、伊織くん留学⁉︎、日本語学習したお父さん。今回も知らない考え方や知っていると思ってた言葉でも具体的に示す事で理解が深まり為になります。考えます。2024/09/16
anne@灯れ松明の火
22
隣市新着チェックで予約。シリーズ8。いよいよ中3になった詠子。進路に悩む中で、大切な人と仲たがいしてしまう……。子どもの貧困、複雑な親子関係、ブラック校則、不登校……今回も、社会的な問題を題材としていて、考えさせられる。毎度のことだが、児童書とは思えないぐらい深い。詠子をはじめ、仲間たちがどんな進路を選ぶのか、続きが気になる。2020/04/24
サルビア
14
自分が発した言葉が時には相手を傷つけたり、不快にさせたする事を改めて思い知らされた。その事に気づいてはいても、一度発してしまった言葉は引っ込められない。この言葉屋では、会話の中での相手の微妙な表情の変化を気づかせてくれる。それは時に痛く苦しい。丁々発止ではいけれど、言葉の応酬に息が苦しかった。第一巻から読んでいないので、言珠や言箱の意味がわからず、手探りのまま。人物も分からないので、物語を理解するのは難しかった。2020/05/25
つきみや
12
格差、愛情・表現、学校、お父さんとの進展。 ってとこかな。 最初は江口先生……なにしてんの……って思ったけど、 やっぱり先生にも考えがあって、ばなちゃんを助けようとしてただけなんだよな…… 先生かわいそうだな。今も色んなやらないといけないことがあって申し訳なくなる。 あと語くんかっけぇな……!2020/07/07
izw
8
言葉屋シリーズ第8巻。言葉の繊細さ、言葉を口にした時の影響を恐れて頭の中でぐるぐる巡る思い・考え・悩みの描写がきめ細かくて、言葉の大切さを感じつつ読んでいる。SDGs、ことだまり洞窟、校則、アメリカのお父さん、といろいろなトピックスで、言葉の大切さを巡る物語が展開する。このシリーズはまだまだ続いてほしい。2020/09/27