内容説明
訳語、解釈の如何によって天地が入れ替わるほど真逆の結論に導かれてしまう。互いに矛盾し合う場面に満ちてもいる。この難解な聖書とどう向き合えばよいのか。これを正典として信仰を培うとはいかなることか。新約聖書学者がその「難解な箇所」を敢えて取り上げ、正面から挑んだ!『どう読むか、新約聖書 福音の中心を求めて』に続く、青野太潮のヨベル新書、好評第2弾。
目次
1部 どう読むか、聖書の「難解な箇所」―「聖書の真実」を探究する(なぜペトロは悲しくなったのか(ヨハネによる福音書21章17節)
「インマヌエル」の神(マタイによる福音書10章29節、第一コリント10章13節)
「すべてのことが許されている」(第一コリント6章12‐20節)は、他人の言葉の引用?それとも、パウロの本心?
「弱くはなくて、強い」(第二コリント13章3‐4節)?それとも、「弱いからこそ、強い」(第二コリント12章7‐10節)?
「弱さのゆえに十字架に」(第二コリント13章4節)? ほか)
2部 第一コリント書研究パウロから読み解く「十字架につけられ給ひしままなるキリスト」(パウロはなぜ冒頭で「分争」に言及するのか;「分争」の問題から「十字架の言葉」についての議論へ;十字架につけられ給ひしままなるキリスト;イエスの「十字架」と「死」の区別;神の召しのもつ逆説的性格 ほか)
著者等紹介
青野太潮[アオノタシオ]
1942年静岡県生まれ。国際基督教大学、東京大学大学院を経て、スイス・チューリッヒ大学神学部博士課程修了。神学博士号(Dr.theol.)取得。現在、西南学院大学名誉教授、平尾バプテスト教会協力牧師、日本新約学会前会長(2009年‐2017年)。専攻:新約聖書学、最初期キリスト教史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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