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内容説明
楳図かずお『神の左手悪魔の右手』から藤本タツキ『チェンソーマン』まで悪魔的漫画の血統を読み解く。
目次
第1章 楳図かずおのゴシック・マンガ
第2章 楳図かずおと恐怖のトートロジー
第3章 『ポーの一族』と「ロマンティックな天気」
第4章 『アラベスク』に秘められたグロテスクなデーモン
第5章 乙女と奈落―『舞姫 テレプシコーラ』で『ヴィリ』を読む
第6章 怪奇マンガの帝王、古賀新一の魅力再考
第7章 日野日出志「蔵六の奇病」と虹色のデカダンス
第8章 丸尾末広と「独身者機械」
第9章 楠本まき『KISSxxxx』論 前篇
第10章 楠本まき『KISSxxxx』論 後篇
第11章 百科全書派ゴシックとしての『フロム・ヘル』
第12章 チャールズ・バーンズ『ブラック・ホール』とタラッサ的退行
第13章 「河童の斬られた片腕」の謎
第14章 諸星大二郎の『壺中天』
第15章 夢幻のカリガリスムとダンディズム
第16章 水晶の官能、貝殻の記憶
第17章 黒い脳髄、仮面のエロス、手の魔法
第18章 スプラッター資本主義と糞のカーニヴァル
著者等紹介
後藤護[ゴトウマモル]
暗黒批評。『黒人音楽史 奇想の宇宙』(中央公論社、2022年)で第1回音楽本大賞「個人賞」を受賞(渡邊未帆選)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
monado
3
日野日出志にユイスマンス、丸尾末広に独身者機械、進撃の巨人にバシュラールというように、キィとキィを巧みにとりあわせた漫画論。概念だけでなく、絵には絵をぶつけていく手法は特に面白く、手品の如き引き出しの妙は、それこそがまさにマニエリスムと言える。2024/01/03
fum_sz
2
ゲンロンカフェのトークイベントがきっかけで興味を持った。文学、美学、芸術、サブカル分野の広範な知の蓄積を縦横無尽に参照した論集で、難解そうに見えるが、筆致がとても軽やかで、意外なほど読み易く面白かった。ただ情報と思考の量が膨大すぎて、とてもじゃないが一読で消化しきれず、面白かったのだが、何が書かれていたかと聞かれると答えに困ってしまう笑。文庫化か電子化されることがあれば買って読み返したい。久しぶりに知らない言葉を調べながら本を読んだ。2024/05/02
キュー
0
どうにも学が無いものでこういう論考を語る本というのは苦手。なんだけど結構読み易くはあったかな。色々と昔からある共通のモチーフがあるという様な説もこじ付けにしか思えないんだけど説得力ある文章で読ませられたって感じか。とりあえずマニエリスムという物を覚えた。ひとつ残念だったのがエコエコアザラクと同時期に連載していた少年チャンピオン作品でうしろの百太郎を挙げていたミス。チャンピオンでやってたのは恐怖新聞だろ〜。2024/06/16