内容説明
「人間とは何か?」を問う、日本一エグい辞典が登場!アンブローズ・ビアスの『悪魔の辞典』を原案に、500単語を悪魔的視点で書き下ろし。さらに150点を超えるユーモアたっぷりのイラストも収録しました。文字とイラストの両面から人間の本質を問う、問題作です。
目次
あ
か
さ
た
な
は
ま・や
ら・わ
著者等紹介
中村徹[ナカムラトオル]
編集者・ライター。高知県出身。大学でコミュニケーション学を専攻
Yunosuke[YUNOSUKE]
イラストレーター/グラフィックデザイナー。広島県出身。雑誌書籍のイラストレーションをはじめ、ショップ・企業のロゴ、グッズのデザインなどイラストとデザインの両面から幅広く活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハイランド
75
検索してみると、世に「〇〇版悪魔の辞典」という本がなんと多いことか。本書は素直に「悪魔の辞典」と銘打って現代日本における皮肉に満ちた言葉のチョイスと解釈で一冊にまとめている。イラストが邪魔にならず良い味を出していて、実に読みやすい本。個人的にはビアスと言うよりスパイスの効いたクラフト・エヴィング商會という感じで読ませていただいた。男性にとっては女性というテーマは取り上げやすいのね。ちょいとずれるが、現実の日本社会は、本書以上に皮肉と諧謔に満ちたものにどんどんなっていると思われるように感じているのである。2020/11/14
kana
45
《アンチエイジング:時をかける熟女》《引力:物体と地球、猫と鰹節、政治家と金の間に存在する力のこと。》《失う:そもそもお前の物ではない。》《エラ:これがないのが、人類が土地を奪い合う理由のひとつ。》と延々に言葉の意味がブラックに綴られる辞典。私、こういう言葉遊びに目がないのですよ。愛は無情、人は憎み合い、政治は腐敗し、技術は人類を弱体化させ、労働者は搾取されて格差は広がるばかりという世界観ににやにや。加えてピクトグラム的な挿絵がたまらなくかわいくてツボです。同じシリーズのロマンス辞典も欲しくなっちゃった。2019/03/25
白パラガス
21
こんな最後まで読みたくなる辞典は初めてだ。アンブローズ・ビアスの『悪魔の辞典』を原案として、身近な言葉の意味を”悪魔的に”、すなわち皮肉やユーモアを込めて説明した現代版の辞典である。個人的には〈クローン〔clone〕生物のコピー&ペースト。〉〈アンチエイジング〔anti-aging〕時をかける熟女。〉が面白かった。言葉って、こんなに自由に定義してもいいんだなって思えた。風刺の効いたイラストも面白く、分量もそれほど多くないので、〈食欲、知識欲などが旺盛になる欲望の季節〉である今の時期におすすめの一冊です。2021/09/09
hnzwd
19
海外でもあった『悪魔の辞典』。色々な単語の意味を皮肉たっぷりな日本語で説明しています。皮肉だけど嫌味にならない絶妙な言葉選びはセンスを感じます。挿絵が可愛くて、内容とアンマッチなのも良い。2022/06/03
sora
19
悪魔っていうからさぞ強烈と思ったら、悪魔的発想に思わずうなずいてしまう私は、悪魔の仲間なのかも。でも、きっと結構な人が賛同すると思うのですが。例えば①汗・・労働における報酬の対象とされているが、なぜか私は汗っかきの金持ちを見たことがない。②一生のお願い・・・生涯で一度しか使えないはずだが実際には何度でも、再発行可能な嘆願書。③予防接種・・・病原体の試食品2019/02/24