内容説明
小説と戯曲の方法を解き明かす!原作の要素と、新派劇化に伴い変化した要素が交差した時、どんな物語が紡がれたのかを明らかにする。
目次
第1部 作りかえる泉鏡花・作りかえられる泉鏡花(「かきぬき 白鷺の一二節」の機能―新派劇化に伴う語り手の変容について;「南地心中」と「鳥笛」「公孫樹下」の人物描写―お珊への眼差し;新派劇“婦系図”と原作テクスト―「湯島の境内」を視座として;“瀧の白糸”上演史における「錦染瀧白糸」の位置;原作「日本橋」のその先へ―「戯曲日本橋」の“わかりやすさ”の意義;伝説から「海神別荘」へ・「海神別荘」から歌劇へ)
第2部 演劇が上演される場と泉鏡花(読者から観客へ―「水鶏の里」「深沙大王」が想定する受容者;劇場空間と怪異―「陽炎座」が描く観劇体験;「紅玉」が描く「見立て」と「真似」の力学;反転する吉原の価値―「恋女房」における「人」と「魔もの」)
著者等紹介
鈴木彩[スズキアヤ]
1986年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学大学院文学研究科国文学専攻後期博士課程単位取得退学。博士(文学、慶應義塾大学)。現在、愛知教育大学国語教育講座講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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