内容説明
岩手県大槌町文化財・250年前建立の「宝篋印塔」のなぞに迫る!吉祥寺参道脇の石碑群の中でひと際目立つ「宝篋印塔」。移設のために解体すると中から大量の「一字一石経」が発見された。本書は、この予想外の発見から、当時「宝篋印塔」を建立した人物の特定から、当時の人々の信仰はどのようなものであったのかという数々の「なぞ」に迫る。
目次
虎龍山吉祥寺の紹介
前川善兵衛家と三寺院
前川善兵衛家
盛岡藩の財政を担う
山号と寺号と虎舞
吉里吉里と安渡
里舘家と十王舘家
里舘家伝来の文化財
一字一石経の発見
発見の経過
建立にあたった僧・見牛
祖睛と慈泉と五代富能
三人の関係と二人の師
観海の筆跡
宝篋印塔の形態
宝篋印塔陀羅尼経
祖睛の人となり
博学才穎な祖睛
生駒宝山寺や奈良西大寺とのつながり
宝篋印塔陀羅尼経の内容
発見状況
二つの経典
慈覚大師円仁と奥羽
澤舘栄吉氏らの調査と今回
今回の実測
略示のすばらしさ
埋め戻しと再建
吉里吉里坂の峠の石造青面金剛立像