内容説明
強く生きなくていい。でもそれではどう生きればいい?生きづらいこの世界だから、アメリカ文学でも読んでみようかな…。
目次
1(『遠い声 遠い部屋』―何者でもないわたしへ;フォークナーの振り切れない人びと;ギンズバーグは「カディッシュ」;ボブ・ディラン―自己を他者化するパフォーマー;ルー・リード―落ちゆく者の落ちなさ;真剣な気晴らし―ブコウスキーの死のかわし方;J・Jの詩学―ここからここへ(『パターソン』→『デッドマン』→『パターソン』))
2(『白鯨』―震災後のまなざしで読み直す;エドガー・アラン・ポーについて;『緋文字』のホーソーンのまなざし;『ウォールデン』―宇宙の一点に仮住まいする雄鶏の声;フラジャイル・ホイットマン;苦悩と狭さから―ディキンスンを読む)
著者等紹介
堀内正規[ホリウチマサキ]
早稲田大学文学学術院教授。19世紀アメリカ文学、とりわけラルフ・ウォルドー・エマソン、ハーマン・メルヴィルなどを専門とする一方、ボブ・ディラン、日本の現代詩などについても執筆活動をする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
水紗枝荒葉
1
好意的に言えば「優しい」本、裏を返せば「毒がない」本。特に小説の読解がよろしくなく、印象批評に近い。いや、研究者が印象批評をやったって別に構わないのだが、読ませるためには文体なり適切な引用なり批評の切れ味なり、何かしら魅力が必要だろう。それがこの本にはない。2022/10/20
みなみ
0
批評というより感想という感じだった。題名通りの内容で、「自分が生きるこの生きづらい世界」への共感をアメリカ文学の作品たちから読み解くという感じ。自分の経験に引き付けて文学作品を読むのは確かに批評とは言えないけど、読書の姿勢の一つとしては良いと思う。2024/12/31