感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
cbpalace
2
「四つの署名」はホームズシリーズの中で超人気作とは言えない。しかしシリーズ継続の上での転換点となったうえに、時代・文学史・作者の人生が反映されており、多層的な作品だという(イギリスでは大学入試の課題図書にも採用された!)。作者は先行研究を踏まえながら、「四つの署名」から抽出した様々な要素を核に周辺知識を膨らませていく。衒学的で主旨が掴みづらい部分も多々あったが、シャーロキアンやイギリス史好きには興味深い。作者の「四つの署名」観が語られる最終章は最も読み応えがあり、もっとページを割いてほしかった気もする。2021/11/22
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