内容説明
ゾウのむれをみちびくのはとしとったかしこいメスのゾウです。その細やかな愛情とリアルな暮らし方が一冊の美しい絵本になりました。
著者等紹介
スモールズ,ジューン[スモールズ,ジューン] [Smalls,June]
アメリカの子どもの本の著者。物心つくころから自分でお話を作り、小学一年生ではじめて詩を出版して以来、ずっと書きつづけている。夫と子どもといっしょにアメリカ・バージニア州に住んでいる。アメリカ児童図書作家・画家協会会員
しもかわらゆみ[シモカワラユミ]
東京都出身。絵本作家・イラストレーター。講談社フェーマススクールズでイラストレーションと動物細密画を学び、2014年『ほしをさがしに』(講談社)で絵本作家デビュー
あまがいひろみ[アマガイヒロミ]
雨海/弘美。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
p.ntsk
43
しもかわらゆみさんというとモフモフした毛皮族の生き物のイラストの印象が強いですがゾウの皮膚感とか丁寧に描かれていました。ノシノシ歩くゾウのゆったりとした動きまで伝わってくるようでした。仔象もとても可愛い。科学絵本ということで母系社会のアフリカゾウの群れの生態をストーリー仕立てでわかりやすく紹介されていてよい絵本だなと思いました。 2022/09/25
りー
29
アメリカの出版社からの依頼で、日本人のしもかわらゆみさんが絵を担当されています。文も勿論良いのですが。絵に惹かれました。特に仔象の可愛さったらない。転げ回って遊んでいる時の表情が、もう何とも言えない。人間の子どもみたい。仲間の死を深く悼み死後もその場所を訪れるという心深い生き物。ガイア・シンフォニー第一番の、ダフニー・シェルドリックを思い出しました。(象牙を獲るための)密猟による死にも触れられてます。日本人にも決して無関係ではない。この優しい大きな生き物たちが、生き延びられますように。どうか。2022/05/31
ヒラP@ehon.gohon
24
ゾウの集団は、母系社会で成り立っていることに驚きました。 ゾウの女王は、メスのゾウを中心に形成された集団を守り、オスのゾウは13歳くらいで独立していくのです。 群れをまとめる統率力の素晴らしさは、メスだからの配慮に戻ずくのでしょうか。 仲間の死に、涙を流すシーンには感動しました。2022/09/11
ケ・セラ・セラ
19
母系社会を作るアフリカ象の群れ。その長(リーダー)について、象の生態について書かれた科学絵本。小さな子にもわかるように大きめの文字で書かれた文と、少し大きくなった子への説明文との構成がとてもいい。代々引き継がれていく生きていくための教え。強い繋がり。家族が亡くなった時のお弔いや、何ヶ月も経ってから戻ってきて骨を鼻でなでることもあるという話は胸を打つ。皮膚感も伝わるようなイラストも素敵で、象の目が優しい。良本。2022/10/20
anne@灯れ松明の火
19
新着棚で。アフリカゾウについて、よくわかる。大きな文字で大まかなストーリー、小さな文字で解説という感じ。対象に合わせて、読んであげればいい。ゾウのリーダーは歳をとったメスのゾウ。グループ内に、常に目配りして、率いる。後継者を育てることも忘れない。しもかわらゆみさんの丁寧で美しい絵がいい。2022/05/22