内容説明
脅かされる、私たちの人生の最期。無縁化する墓、不法投棄される遺品、孤独死、延命治療、医療過疎…。年間130万人以上が亡くなる社会でいったい何が起きているのか。「納得できる最期の迎え方」とは何か。多死社会の現実と課題を浮き彫りにした好評連載、待望の書籍化。
目次
第1部 遺すもの、遺されるもの(亡骸を追う―残骨灰を知っていますか?;消かゆく墓―守れない、もてない、もちたくない;遺品の行方;自分を遺す)
第2部 旅立ちのとき(最期を決める―延命治療をめぐって;別れのあとで―遺族の揺れる思い;ひとりで逝く―つながりが失われるなかで;人生を締めくくる準備―星野公平さん、がんで逝く;「終」を支える人々;「終幕の地」はどこに)
スペシャルインタビュー ヨシタケシンスケさん
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
お抹茶
1
          
            タブー視される墓・遺品,延命治療,孤独死の現場を取材。残骨灰には法律も監督官庁もなく,判断は自治体任せ。法律が現実に追い付ていないことも多い。例えば,公営住宅で孤独死した人の遺品処理,無縁墓の処分,公的補助のないホームホスピスなど。延命治療の決断で逡巡する家族・遺族。おひとりさまが増えるなかで,誰が治療方針を決めるのか,相続はどうするのか,埋葬はどうするのかなど,既に問題になっていることがこれからはあちらこちらで発生することだろう。こうした社会問題だけでなく,一人一人に人生に寄り添う取材にも好感が持てる。2023/07/07
          
        kaz
0
          
            図書館の内容紹介は「多死化が進むニッポンでいったい何が起きているのか。死の現場を通して見えてくる法律の不備や制度の遅れ、尊厳を持って葬られるべき人生の最期が蔑ろにされている実態などを掘り下げる」というもの。項目そのものは案外、終活本でよく見かけるものだが、無縁墓、孤独死等、通常の終活本ではあえて軽くしか触れないようなことも、現場での取材に基づき、深掘りしているという印象。2020/08/28
          
        りうかん
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            多死社会の現場ルポ。孤独死、独居で遺体の引き取り手がない、病院で死ぬよりも自宅での死を望む、海への散骨、遺体が含む貴金属の引き取り業者、終末のホスピス、無縁墓などなど、死の現場に関する様々なルポ。人はいつか死ぬのですから、明日死ぬのかもしれないのですから、この本に書かれた現実は決して他人のお話ではないのです。2020/06/07
          
        

              
              
              
              

