出版社内容情報
陳漸[チンゼン]
著・文・その他
緒方茗苞[オガタメイホウ]
翻訳
内容説明
大唐帝国、二代皇帝李世民の世。僧の玄奘は、師を殺め出奔した兄・長捷の行方を捜す旅をしている。兄が先の霍邑県県令・崔〓が自殺した事件に関わっていたらしいと聞いた玄奘は、従者の波羅葉とともに当地を訪れる。崔〓は名君の誉れ高く、霍邑の民は彼が死後、地獄の判官となったと噂し、廟を立てて信仰していた。現県令の郭宰の屋敷に逗留した玄奘は、何者かによって二度にわたって命を狙われる。やがて玄奘は、自身が朝廷における仏教・道教両勢力の対立に端を発した陰謀の渦中にいることを知る―。衝撃の真相が明らかになったとき、読者は中国古典名著『西遊記』とのつながりを理解する!
著者等紹介
陳漸[チンゼン]
中国河南省出身。作家・脚本家。雑誌社「武侠故事」元編集長。大学一年生の時に、青春学園小説『大学橋』でデビュー。サスペンスや歴史伝奇など作風は幅広いが、近年は特にミステリ色の強い作品を多く手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こてひろ
2
おもしろかった。最後の方はテンポが速くなって良かったが、ややオーバーになってしまったような。他の作品が楽しみ。2023/02/11
チィ★
2
やー面白かった。まあ自分勝手な人達だな、と冷める部分もあるが、人間ってこんなもんだよね。娘が一番可哀想。タイトルと表紙だけだと手に取りづらいのだが、唐代、李世民、玄奘、ミステリーとくると、む?これは…となる。文章も仏教に詳しくなくても読みやすいし、情報量もしっかりしてる。こういうのが読みたかったのよ!玄奘が旅立つ前の話で、頭脳明晰で事件を解決していくのだけど、夢枕獏の空海のやつみたいな感じかな。あれが好きなら好きだと思う。あんなファンタジーではないけど。続編も是非出して欲しい。2023/01/25
ケイト
2
三蔵法師が探偵役、というふれこみだけでツカミバッチリだったこの作品、はたして期待は裏切られませんでした! 僧侶が訪ねてきての首はねと自殺というふたつの衝撃的な幕開けから、奥方の身体の痕跡、消えた死体などの謎が小出しに続き、それらが陰謀を軸にしてひとつにつながった時、物語の壮大さを感じて興奮せずにはいられませんでした。そのさらにあとに続く展開も山田風太郎を連想させるすごみがあり、登場人物もひとりひとりわかりやすくて混乱せず、出版社さんよくこの作品をご紹介くださったと感謝でいっぱいです。続巻はやく読みたい!2022/10/21
Masanori Makino
1
エンタメ小説として見るとおもしろい。 ミステリーとして見ると荒唐無稽。 詩歌のウンチクからの展開は、京極堂を連想させられた。 最初は市内?の問題だったはずが、中盤では国を揺るがす大事件(陰謀)に。 あの仕掛を作るのに、大金が必要だったことはわかるが、わずか数年で完成に至っているのが意味不明。2025/01/18
ボタン鍋
1
読ませる内容だけど、名前や場所の漢字が読めなさすぎて時間がかかっちゃった2023/02/20
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- 和書
- パプリカ 新潮文庫