内容説明
山田風太郎から小松左京、中井英夫まで…一九四五年から七五年までの三十年間を対象に、大胆な着想と奇妙な味わいで今なお読者を魅了する十篇の傑作変格ミステリを、作家・竹本健治が選び抜いた珠玉のアンソロジー第二弾!SNS上で募集した「変格ミステリ作家クラブ」会員作家による作家・作品への「偏愛コメント」も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
slice
3
タイトル通りの変格ミステリー作集である。傑作集と姪打たれたアンソロジーは、その収録作が大抵の場合、あまりいい出来のものではなかったり、出版社の事情やあるいは編者の偏りすぎた好みによるものが多くて、少し辟易としてしまう嫌いがあるが、今作は非常よく選ばれた作品集であると感じた。変格ミステリとして、ふさわしい憂鬱な雰囲気や特徴的で変わり種のトリック、あるいはミステリーを偏食する人間しか飲み込めないような奇妙なある種の狂人の論理が、飽きないように収録されている。どれもほぼ均等に好みの出来だった。2025/03/02
ふるい
3
香山滋「処女水」、山田風太郎「死者の呼び声」、陳舜臣「方壺園」が特に良かった。2022/07/02
SATAN'S TOY
2
それぞれに面白かったが大坪砂男「天狗」は出色。今自分で読んでいる小説はホントに自分が理解していると思っている内容なのか?と不安になって何度もちょっと前に戻って読み返してしまいました。再読でしたが戸川昌子「塩の羊」も異常。2025/04/01
hata2
1
収録作のなかでは、戸川昌子「塩の羊」が圧倒的に良かった。「ミステリ」という枠を外してもこの小説の良さは減じないと思う。2022/08/10
TYOTYOSAN
0
戦前編よりすき。未掲載の諸々を読みたくなった2024/01/03