感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mark.jr
3
panpanya作品や「てるみな」から消えてしまった何だか分からない正体不明な感じが、この作品にはまだ残っています。2023/12/31
caniTSUYO
2
天才ネルノダイスキさんの最新作。 タイトル通り、日常からひょんなことをきっかけに物語が立ち上がる14篇。 本作で精緻な筆致による写実でき背景や物体に対して登場人物のネコ人間や登場人物という作風が、実は日常から物語が立ち上がり、非現実にジャンプする際に人間だと生々しかったり、グロくなってしまうことへの対策なのでは?と思えた。 個人的に、身体を交換することで壮大なクライムサスペンスになるNecoとTaco、人間の嫉妬心を描いた「きんき」、つげ義春の石屋みたいなガールミーツ石、蜘蛛との友情物語「夏の騒動」が好み2023/12/09
abaoaquagga
1
大ボリュームの短編集。同居人はへんないきもの「T&D」「夏の騒動」、動きで魅せる一発ネタ「A momentary delusion」「てんてん」、ミニマルな物体からマキシマムな妄想へ「ひとりブレスト」「M1」等、ユルくて緻密で、そして不思議な14編。「きんき」や「ガール・ミーツ・石」からはそれぞれ新境地開拓の試みもみられる。ダラダラとした微睡みが心地良い余韻を残す「MELTRIP」で〆。ごちそうさま。2024/05/06
brzbb
1
これまでの作品と比べておそろしげな絵は減ってるけど、日常的世界から外れていく精神変容の危うい感覚は変わらず存在してる。「MELTRIP」は体が溶けだしていろんなものと混ざり合ってしまうし、「きんき」では心中した2人の体が一つになって転生し、「鯰を助けた猫」はほっこりした話と思いきや鳥になることを望む猫は誰もいない暗い森に飛んでいく。2023/12/30
たけのこ
1
ネルノダイスキ先生の新刊ですね。このざっくりして見えて、書き込まれた紙面に独特の空気が満載で、本棚に置いておきたくなるんですよね。この間は発想勝負の短編集といった面もちで、いろんな突飛な状況をこのテイストで堪能することができます。滝の話好きかな。2023/12/24