内容説明
燃え殻が綴る、ある1年間の日々の断片。全てが混ざり合っていく、異色の回顧録。
目次
四月
五月
六月
七月
八月
九月
十月
十一月
十二月
一月〔ほか〕
著者等紹介
燃え殻[モエガラ]
1973年生まれ、神奈川県出身。小説家、エッセイスト、テレビ美術制作会社企画。デビュー作「ボクたちはみんな大人になれなかった」は連載中から大きな話題となり、2017年にベストセラーになった。エッセイでも好評を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
29
この著者の文章はいつも、実に不思議な余韻を残す。強烈な「俺俺」的なエゴの暑苦しさがなく、淡白ではあるのだけれどそれでも「で?」と一蹴して済ませられない、何らかの誠実さ・切実さがあるように思われるのだ。それはいつもこちらの胸を打つ。ぶつ切りにされて並べられたこれらの日記(断片的なメモ)とエッセイからも、そんな著者の持ち味であるいい意味での感傷的態度/センチメンタリズムは健在だ。これを「で?」な文の羅列と読むのは、少なくともぼくにはせっかちすぎる。見落としがちな細部を拾い上げる腕は決してナメてはならないはずだ2024/02/04
もぐもぐ
29
燃え殻さんの日記、というより手帳やノートの隅に書かれた呟きを集めたような本。誰かのためにではない自分の備忘録のような文章を読んでいると、その時の思いを文字で残しておくって結構大事だなと思いました。なんとなくホッとする読み心地。柴犬のジョンの話が好き。2022/10/28
ルシ猫
26
ふと感じたことや記憶の断片を綴った日記のようなエッセイ。 哀しみや切なさやどうしようもなさがさらさらと過ぎゆく時に落とした欠片を大切に拾い集めたような文章や言葉が、胸の奥の何か大切な場所に触れて、じわり余韻を残していく。 面白かった。とても好き。2024/11/25
Kazuki
23
燃え殻さんの〝感覚〟に共感することが多いです。 僕も「気になる」タイプなので。 この世の中は「知らなければ知らないまま生きていける」ことが多いと思う。 その方が苦しまなくて済むこと、考えなくていいこともある。 ある意味で〝鈍感さ〟は大切だなって思った。 それでも気になってしまう人。気づいてしまう人がいる。「理想」はタチが悪い。 どこまでいっても追いつけないから。2022/02/07
水色系
20
小心者で神経質、生きづらいという気持ちを捨てきれない。だからか逐一言葉が刺さり、すっかり燃え殻さんのファンになっている。「微調整で乗り切るしかない」(P33)「「わからない」と認め合ってから、人と人とは始めるべきだ。」(P69)わかりみが深すぎる。2022/03/04
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