内容説明
「戦争は悲劇だった。しかも喜劇でもあった。戦争映画もどっちかだ」痛烈な戦争体験を抱え、フマジメな余計者として「カッコイイ戦争」に抗い続けた岡本喜八。喜八は誰とともに何と戦ったのか。その遺伝子はどこに受け継がれているのか。不穏さを増す近頃、「人と人の争い」を描き続けた岡本喜八の表現が再び光を放つ。
目次
第1章 映画監督・岡本喜八の誕生―「カッコイイ戦争」のインパクトとその背景
第2章 「フマジメ」な抗い―喜劇へのこだわりと「正しさ」への違和感
第3章 余計者にとっての「明治」と「民衆」―時代劇から問う近代日本
第4章 誰とともに何と戦う?―「内戦」を描く岡本喜八
第5章 キハチの遺伝子―喜八映画の影響関係と戦争体験
終章 青い血とコロナウイルス―軍事とメディアによるスペクタクル
著者等紹介
山本昭宏[ヤマモトアキヒロ]
神戸市外国語大学准教授。1984年、奈良県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。専門は日本近現代文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。