国語の授業の作り方―はじめての授業マニュアル

個数:

国語の授業の作り方―はじめての授業マニュアル

  • ウェブストアに14冊在庫がございます。(2024年04月26日 19時57分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ A5判/ページ数 320p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784909658012
  • NDC分類 375.83
  • Cコード C1037

出版社内容情報

教育実習生とその指導教員のために。これから教員になる人と、すでに教壇に立っているすべての人に。初めての授業マニュアル。教育実習生とその指導教員のために。これから教員になる人と、すでに教壇に立っているすべての人に。

本書は、中学校・高等学校で初めて授業をすることになる教育実習生を念頭に、実際に国語の授業を組み立てていくノウハウを、授業を詰めていく過程や、振る舞い方や言葉遣い、それらを支える考え方や思想、またその意味など、いわゆる暗黙知とされている部分まで踏み込み、言語化して伝えます。

全体を「授業の前に」「授業中のこと」「授業の後に」「授業作りのヒント集」「授業作りで直面する根本問題」「授業の作り方・事例編」「教材研究のための文献ガイド」の7章で構成。

どのような学校に勤めようが、どのような授業になろうが、それらに適応する普遍的な国語の授業方法や視点があるとの考えから述べられているので、既に現場に出ている教員にとっても、普段の授業を見直すことができるものにもなっています。また本書で提示される具体的な授業作りは、教育現場と文学・語学研究の場との乖離の問題をより深く見つめ直せるものにもなっています。

国語教育や文学研究に携わる人すべてに読んでもらいたい、はじめての授業マニュアルです。



【今回、私が本書で述べてきたことは一人の授業者の「暗黙知」を言語化するという営みです。

 いろいろな実践を収めた書籍や論文には優れたものも多いのですが、それらの多くは「なぜ」その学習過程にしたのか、その理論的な枠組みはどのような目標や目的において援用されたのかを説明するものはあっても、そして具体的な問い方やアプローチやその授業の成果や課題は述べられたとしても、そこからさらに実際の授業を詰めていく詳細な振る舞い方や言葉遣い、それらを支える考え方や思想、その意味を一つの流れの中で説明しているものは少ないように思います。…(中略)…「体験しないとわからない」ような知の説明は少しでも言語化されて開かれていく必要があると思いました。この目的がどこまで達成できたのかは心許ないのですが、本書の内容が少しでも役に立ち、そして本書を読んで読者から声(賛同する声、批判する声も含めて)が上がっていくことがあれば、筆者としてはこれにまさるものはありません。】…「おわりに」より

はじめに

 ・教育実習生と指導教員のために

 ・既に現場に出ている国語科教員のためにも

 ・教育現場と研究の場との溝を埋めるために

 ・常に学び続け、問い続けるために

 平成29年度用教科書別作品本文引用一覧



第1章 授業の前に

【この章では、教育実習の始まり、すなわち教材を受け取ってから実習先に行くまでの間に教育実習生は何をするかという流れを中心に説明しています。】

 ?学年・教材が決定したら

 ?生徒ではなく授業者の立場から考える

 ?教材分析・教材研究にとりかかる

 ?生徒に考えてほしいことと、あなたがしたいこと

  ――より開かれた問いを立てるために

 ?授業作り1・学習指導案――その形式と授業の展開

 ?授業作り2・授業の目標――どこに置くか

 ?授業作り3・発問計画―――組み合わせて授業の流れを作る

 ?授業作り4・板書計画―――言葉の引き出し方と工夫

 ?実習にむけて

 付・板書のレッスン

  1.重松彌佐『蛇の森のいちご』

  2.「推敲」(『唐詩紀事』)

  3.鷲田清一『わかりやすいはわかりにくい?』

  4.「防人に行くは誰が背と問ふ人を見るがともしさ物思ひもせず」(『万葉集』)



第2章 授業中のこと

【この章では、実際の授業中に起きることや授業での心構え、必要な観点等を中心に説明しています。】

 ?生徒の名前の呼び方

 ?生徒を指名する方法

 ?教科書を開く――待つこと

 ?黙読・音読で気をつけたいこと

 ?感想文・課題文で気をつけたいこと

 ?教室の中を移動する方法――教壇上や机の間でどう振る舞うのか

 ?生徒とのやりとり1――発問に対する生徒の反応と声について

 ?生徒とのやりとり2――板書する時に注意すること

 ?生徒とのやりとり3――教室に溢れる意見の着地点

 ?授業の成立・不成立――生徒の学びを中心に考える



第3章 授業の後に

【この章では、授業を終えた後のこと、さらに教育実習が終わって大学に戻って現場に出るまでの流れを説明します。】

 ?指導教員との反省会――8つのよくある失敗例

 ?他の人の授業を観察する

 ?授業中と授業外の生徒の姿 

 ?大学に戻ってから取り組む課題

 ?現場に出て一番大切なこと

 ?教員にならなくても



第4章 授業作りのヒント集

【この章では、これまで触れられなかったけれど大切なことや、私が今感じている、考えていることの中で授業作りと関わりがありそうな話題を取りあげて述べています。まとまったものではなく断片的なものであるので、好きなところから自由に読んでください。】

 ?信頼される教員とは

 ?教材を結びつける方法

 ?「語り」を知り、「語り方」を考え直す

 ?その言葉は誰に向けての言葉か――聴き手意識、読み手意識から考える

 ?教室の中の「笑い」

 ?ブックトークと読書

 ?状況に応じて言葉を選択するヒント

 ?支援の必要な生徒のために



第5章 授業作りで直面する根本問題

【この章では、授業作りの際に直面する、あるいは直面しているのになかなか気づかない「観」について述べてみたいと思います。】

 ?生徒は子どもなのか、大人なのか

 ・子どもとは何であったか

 ・子どもにとってよい教育とは

 ?国語教育と国語科教育の違い

 ?文学理論と国語の授業

 ?「美しい日本語」と国語の授業

 ?古典観と古典教育観



第6章 授業の作り方・事例編

【この章では、いくつかの教材を授業として扱う場合にどのような流れになるかを部分的にシミュレーションをしたものを作ってみました。その際に注意する点や支援上問題になる点などにも触れています。

 これらはすべて私の授業記録や記憶に基づくものですが、一部省略したり改変したりしています。「香炉峰の雪」は1章でも扱ったものですから、これを例として詳しくみていきます。また最後の「蜘蛛の糸」についてはほぼ授業記録通りになっています。】

?中学3年生――『枕草子』「香炉峰の雪」(学校図書『中学校国語3』)

?中学2年生――『枕草子』「九月ばかり、夜一夜降り明かしつる雨の」(東京書籍『新しい国語2』)

?高校2年生――『枕草子』「村上の先帝の御時に」(第一学習社『古典B 古文編』)

?高校2年生――『徒然草』「ある者、子を法師になして」(第一学習社『古典B 古文編』)

?高校2年生――樊?、頭髪上指す『史記』「鴻門之会」(第一学習社『古典B 漢文編』)

?高校2年生――夏目漱石『こころ』(三省堂『現代文B』)

?高校2年生―李白「独坐敬亭山(独り敬亭山に坐す)」(第一学習社『高等学校 古典B 漢文編』)

?高校2年生――『平家物語』「忠度の都落ち」(第一学習社『古典B 古文編』)

?中学1年生――芥川龍之介『蜘蛛の糸』(教育出版『伝え合う言葉 中学国語1』)



第7章 教材研究のための文献ガイド

【この章では、教材研究において参考となる文献やウェブサイトを紹介しておきます。

 早稲田大学教育学部国語国文学科のウェブサイトには「国語国文学科で学ぶために」 (http://www.waseda.jp/prj-edu-kokubun/zaigaku.htm)というPDFファイルがあり、幅広い文献が紹介されています。年度毎に改訂されています。この中で紹介されているものについては、大学の講義や演習で用いたものもあるでしょう。以下に挙げるものは、比較的容易に入手しやすく読みやすいものを選んで紹介していますが、一部難しいものも含んでいます。難しいというのは何の知識や前提のないままに読むことが困難だということです。基本的には新書や文庫は一般向けなので読みやすいのですが、実際に読まないとこればかりはわかりません。】

?現代文のキーワード、背景知識

?文章構造、文章表現

?哲学・現代思想

?言葉の世界

?ライトノベル・ヤングアダルト・アニメ・コミック

?古文・和歌

?日本史・宗教史・文学史

?古典文法・文字

?漢文・漢字

?教材分析・国語科教育学

?メディア・リテラシー

?授業実践・海外の取り組み・生徒の多様化

?文学理論

?読みの技術

?日本と日本語を外からの視点で捉える

?発想の転換

?副教材・入試問題

?情報検索



おわりに





参考文献

キーワード索引

古田 尚行[コダ ナオユキ]
著・文・その他

内容説明

常に学び続け、問い続けるために。教育実習生とその指導教員のために。これから教員になる人と、すでに教壇に立っているすべての人に。研究の場と、教育現場の溝をうめたいと考える人に。授業の「暗黙知」を可能な限り言語化して伝える!

目次

第1章 授業の前に
第2章 授業中のこと
第3章 授業の後に
第4章 授業作りのヒント集
第5章 授業作りで直面する根本問題
第6章 授業の作り方・事例編
第7章 教材研究のための文献ガイド

著者等紹介

古田尚行[コダナオユキ]
1984年、山口県生まれ。2003年、山口県立柳井高等学校普通科科学英語コース卒業。2007年、広島大学教育学部第三類国語文化系コース卒業。2009年、同大学院教育学研究科言語文化教育学専攻博士課程前期修了。広島県立広島高等学校非常勤講師、安田学園安田女子中学高等学校教諭、広島大学附属中・高等学校教諭を経て2018年より広島大学附属福山中・高等学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんえい

7
著者の古田先生とお話をする機会があった。個人的に一番の収穫だったのは古典を用いた授業について。 古典文学作品を読む際、我々はそこに教訓を見出す。その教訓を見出す過程には、その人の解釈コードが存在する。その解釈コードを見つめ直すことこそが古典を授業で学ぶ意義である。その個人の解釈コードに無頓着であることは、知らず知らずのうちに差別意識の再生産を行ってしまう可能性がある。古典文学を用いて自己を照射する、古典を他者として扱うことが必要になる。2019/03/16

こまめ

4
同期との読書会用に読んだ本。『使える!「国語」の考え方』と二択だったけど、Amazonレビューが荒れていたのでお試しに。「作り方」「マニュアル」というよりか、あとがきにもあるように暗黙の見える化、資料の参照という感じ。こうしなさい、というよりか、こんなんあるんよ、とひろげてくれる。枠のようで枠ではないし、広がるようで広がらない。自分で見てみないと。知りたいことと知らないことが多すぎるから始めた読書会の1冊目。まぁでもきっと「努力なんかじゃ楽しんでるやつにはかてない」???ということで次はアニメ「岸辺露2022/05/29

しおた

4
実習先のめちゃくちゃ尊敬する先生の仰っていたことが、言葉を変えてこの本にもそのまま書いてあった。国語の先生の中でやっぱり「暗黙知」の部分があるのだと知って、それを経験じゃなく言葉として先に受容できたのは本当に良かった。実際の教材の扱い方を詳細に記載してある部分は、発問の切り取り方や流れの作り方がとても参考になった。何度も読み返したい。2019/06/08

ひろ

3
国語の授業構成を練っていく上で参考になる事が多かったです。大学の教職の授業を思い返すと、学習指導要領など抽象的な内容がメインで本書に書かれているような、授業の前後や授業の最中にやるべきこと、板書の仕方、その他考えるべきことなどを一つ一つ学んでいなかったように思います。口語体で分かりやすく書かれているので、つい夢中になって読んでしまいました。2018/08/19

どこかの国語教師

3
2018年ようやく29冊目。これから教育実習に行く人、これから教壇に立つ教員を対象に著されている。だから、指導計画や板書のしかた、生徒の名前の呼び方や授業での指名のしかたまで、手取り足取り書いてある。そして、有名な教材については具体的な実践例も。巻末には、豊富な参考文献の解説。現場に出た国語教師も必携すべき書。 #国語教育2018/08/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12946038
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。