内容説明
私たちの通貨制度に関する思い込みは間違っている。私たちの通貨はすべて、硬貨を除き「民営」連邦準備制度を含む民営銀行機関が拡張する融資という形で発行されている。諸銀行は元金だけを発行し、融資の利息を支払うための追加の通貨は発行しない。利息分のお金を調達するためには新たな融資を際限なく受ける必要があり、こうしてマネーサプライが拡張され、物価が膨張し、あなたの通貨の本来の価値が強奪される。『負債の網』はこの詐術を丁寧に解きほぐし、私たちが今直面している金融の闇を明解に描き出している。その上で、米国において最も優れた経済思想に根ざした代替案が提示されてもいる。個人や国家の金融安全保障にご興味のある方は必読の一冊である。
目次
第1部 黄色いれんがの道―金から連邦準備紙幣までの道のり
第2部 銀行家たちが通貨装置を制圧するまで
第3部 負債による奴隷化―銀行家たちの網が地球を包み込むまで
第4部 負債蜘蛛が米国を捕獲する
第5部 魔法の靴―通貨の力を取り返すまで
第6部 負債蜘蛛撃破―人民に奉仕する銀行制度
著者等紹介
ブラウン,エレン・H.[ブラウン,エレンH.] [Brown,Ellen Hodgson]
1945年生まれ。米国ロスアンゼルス在住。作家、弁護士、社会活動家。弁護士活動を通して現在に至るまで12冊の本と400以上のエッセイを発表。初期は、食生活や医療問題に関する評論を執筆していたが、政治経済問題へと関心を移す。2011年に「公共銀行制度研究所」を設立。また、ケニア、ホンジュラス、グアテマラ、ニカラグアでの11年間の海外生活から発展途上国の問題点にも関心を深める。現在に至るまで世界各国でインタビューに答えるなど精力的に活動を続けている
早川健治[ハヤカワケンジ]
朝は「ベーシックインカムさえあれば人や社会に本当に役に立つことができるのになあ」とつぶやきつつ会社に行く契約社員、夜は「さあこれから本当の仕事が始まるぞ」とつぶやきつつノートパソコンを開く翻訳者。「スウィーニー薬局」読書会担当、「ベーシックインカム・アイルランド」広報担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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