内容説明
全米を震撼させた男の手記、初公開!
目次
第1章 真珠湾攻撃
第2章 オセアニア偵察
第3章 アメリカ本土爆撃
第4章 特攻隊を率いる
第5章 官房長官の善意
第6章 青天の霹靂
第7章 天国から地獄
第8章 大統領からの手紙
第9章 我が人生に悔いなし
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミライ
38
第二次世界大戦中に、アメリカ本土を空襲した日本人・藤田信雄さんによる手記。手記とはいえ(百田尚樹さんの永遠のゼロ的な)小説のような感じで読める。物語は第二次世界大戦中~大戦後藤田さんが亡くなる1997年までが描かれる、戦時中の内容は神風特攻隊の関係の記述もありリアルで生々しい、戦後は浮き沈みの激しい人生ではあるがアメリカに再び赴く時は鳥肌モノ…読むと元気をもらえる内容であり非常に面白かった。2021/09/13
やじ
24
アメリカ大陸を攻撃した日本人がいたなんて!航空兵になってから欠かさず書き続けられた日記(真珠湾にも行かれている)を組み込み編集された本だそうですが自然で読みやすかった。かつての敵との友好、特にレーガン大統領からの感謝状と贈り物に目頭が熱くなった。日本は戦争に負けて歪んだ国にさせられ、歪みを治す時期も逸した。せめて自衛隊の方々が制服で歩け、尊敬を集める国になろうよ。スケールの大きな男たちがいた時代。藤田さんの生涯の濃さにひ弱な現代人は圧倒される。同期の桜を歌う時、皆さん苦しくて悲しかったのだろうな。2021/12/14
roatsu
17
米本土爆撃の壮挙を始め著者の戦歴は戦史の貴重なエピソードを多く含む無二の記録である。だが本書のハイライトは敗戦で国が滅び軍も消滅した中、価値観が180度変転した敗戦日本においてご家族を抱え、全く勝手の違う新たな人生を必死に生きた戦後の日々の方だと思う。多くの元将兵の方々もそうだったように、戦争で青春と生命をすり減らした人々が再び祖国のために努力して繁栄の日々を実現してくれたことを心から誇りに思う。そしてひょんなことからかつての敵地ブルッキングス市との再会と和解、日米友好の懸け橋としての真心溢れる取組みなど2021/08/22
えぬ氏もわるよのぉ
6
第二次大戦中、唯一の米本土爆撃を敢行した日本海軍のパイロットの自伝。あるいはゴーストライターが書いたのかなとの疑念も沸いた。海軍では基本的に階級や職名に「殿」は付けないのだが、「中尉殿」「教官殿」というのが散見される。だがあまり巧みな文章ではないので、やはりご自身で書かれたのだろう。なにしろ昔のことだから、うっかりしていたのかな。ドキュメンタリー映画もあるとのことだが、劇映画にしてもいいと思う。その時は飛行可能な零式小型水偵を復元してほしいな。僅か340馬力のセスナのような飛行機だから難しくないと思う。2021/06/12
臼倉
2
戦後の人生に苦労されたが、素晴らしい人生を送られたと思いました。 何度も目頭が熱くなりました。 2022/04/11