OD>ドイツ電撃戦に学ぶOODAループ「超」入門 - 迅速な意思決定で成果を出す行動理論

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  • サイズ A5判/ページ数 106p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784909400628
  • NDC分類 141.8
  • Cコード C0031

出版社内容情報

米軍の戦略を根底から変え、米国エリートに広く学ばれている戦略理論を、やさしく丁寧に解説した1冊■米軍の戦略を根底から変え、米国エリートに広く学ばれている戦略理論を、やさしく丁寧に解説した1冊

OODAループとは、元アメリカ国空軍大佐ジョン・ボイドが編み出した意思決定に関する行動理論で、ざっくり言うと「高速に行動するための理論」です。

本書では、第一章でOODAループ理論の基本を解説します。
そして第二章では、ボイド本人がOODAループの理解に最適と指摘した、第二次世界大戦の電撃戦を例に解説していきます。
戦力で劣るドイツ軍が、なぜフランス軍を圧倒できたのかが分かります。

■誤解されがちな理論の本質を解説
OODAループとは、基本的には人間の行動を以下の4段階に分解したものです。

?観察(Observation)→
?方向性の決定(Orient)→
?判断/仮説作成(Decision & Hypothesis)→
?行動/試行(Action & Test)→?に戻る

一見これだけなので誤解されがちですが、
“本当に重要なのは”、「より高速に行動する仕組み」と「敵を圧倒する速度で行動した場合、どうなるか」を研究して、まったく新しい行動理論を組み上げた点です。

現実社会は想定外のことが起こり、膨大な情報が飛び交います。
合議制やピラミッド型の組織や、PDCA方式では対応できず、混沌と停滞を招いてしまいます。

そのため、変化に対応できる仕組みとしてOODAループが求められているのです。
現在、アメリカやイギリスでは軍事面に留まらず、ビジネスやスポーツ、災害対策などでも応用されています。

OODAループを理解することで、現在の意思決定や組織の問題点が分かり、
・堂々巡りせず、素早く適切な意思決定
・変化に対応できる、速くて強い組織をつくること
ができるようになるはずです。

■ジョン・ボイドという人物
John Richard Boyd(生没1927~1997年)。戦闘機パイロットとして朝鮮戦争に従軍後、ネリス空軍基地内のエリート養成機関で主任教官を務ました。飛行訓練で学生と勝負するたび、どんな不利な位置からでも“40秒あれば逆転できた”ことから「40秒ボイド」との異名をもちました。
空軍時代に「エネルギー機動性理論」と呼ばれる運動&位置エネルギーを基にした、新しい航空戦の理論を生み出しました。これはのちのアメリカの傑作戦闘機、F-15、F-16、F/A-18などを生み出す基本理論となりました。さらに非公式ですが、ソ連(ロシア)の戦闘機、MiG-29、Su-27などもこの理論の影響を受けているとされます。
48歳で空軍を退役すると、天下りもせず、どこかの研究所に入るでもなく、年金だけを受け取って研究生活に入ります。そして独自にたどり着いた結論が、OODAループでした。

序章――OODAループとは何か

第一章 OODAループの理論と基本
 1 OODAループの「通常型」
 2 OODAループの「高速型」
 3 「方向性の決定」という概念化
 4 集団でのOODAループ高速化?――情報共有システムの脆さ
 5 集団でのOODAループの高速化?――ピラミッド組織の不完全さ
 6 「攻勢的なOODAループ」の運用

第二章 ドイツ電撃戦とOODAループ
 1 戦力で劣っていたドイツが圧勝できた理由
 2 「金床とハンマー戦法」と「包囲殲滅戦」
 3 フランス戦直前のヨーロッパの状況
 4 マンシュタインによる作戦の練り直し
 5 ドイツ軍の編成と将軍たち
 6 ついに始まった「電撃戦」
 7 フランス軍を惑わせた「攻勢的なOODAループの運用」
 8 なぜフランス軍は戦わずに崩壊したのか
 9 ドイツ軍が実現した高速OODAループ
 10 高速ループによるフランス軍の崩壊過程
 11 フランス第55歩兵師団が崩壊した理由
 12 電撃戦における「攻勢的なOODAループの運用」のまとめ

夕撃旅団[ユウゲキリョダン]
著・文・その他

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

44
KindleUnlimited.PDCAサイクルに似た業務判断実行のフレームワーク。特徴と利点欠点を論じ、1940年のナチス・ドイツのフランス侵攻作戦の例を上げる。なかなか面白い。ただまあ、教育や訓練がめんどくさそうだ。組織って大変や。軍オタで、OODAに興味があるなら。2024/10/01

さいごの砦

5
ドイツの電撃戦をボイドのOODAループに当てはめて分析する異色な戦略本。ボイドの文献は英語文献でも希少で、日本語は殆どない。本書はボイドの思考を著者が汲み取って独自解釈したに過ぎないため、OODAループそのもの理解するというよりは、適用例を参考することをお勧めする。2018/04/01

イータン

4
前半にはOODAループという判断のサイクルと、それを高速化させる仕組みの説明、後半にはそれを無意識に実践していた第二次世界対戦時に行われたドイツ軍の電撃戦をサンプルにそのループの回し方を説明している。 防者の泣きのどころは、敵軍の攻勢の情報を大量に受け取ってしまうところであると思った。 変わり続けることに躊躇せず、時代にあった仕組みを常々取り入れ、どのような異常事態においても高速にOODAループを回せる環境を仕事においても整えるようにしたい。2018/04/01

あれっさんどろ

2
OODAについて学んだ気になる本。ミソは電撃戦に絡めたところ。現在米軍でもこのループを回しているそうだが。2018/05/20

bookthinker

1
「この業界はPDCAよりOODAの方が合っているんじゃないか?」と言われる場面に短期間で2度遭遇した。OODAなるものはなんぞや。ということで手に取った。 結論、PDCAとOODAはトレードオフの関係ではなく、アルファベット4文字つながりではあるが似て非なるものなんだなという認識に落ち着いた。 OODAを戦争や試合でなく、現場の生産性を上げるためにはどのように活用できるのかとても興味がある。次はOODAをビジネスシーンで応用するためのノウハウが学べるものを読もう。2020/01/15

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