内容説明
「気」という文字の起源、孔子・老子・荘子・孟子の考えた「気」、易や風水の「気」、東洋医学の「気」、科学の「気」、日常の「気」、武術の「気」、鬱と「気」…etc.鍼灸師として、「科学の目で見た解剖学・生理学ベースの治療」と「なんだかわからないけれど効く治療」を絶妙なバランス感覚で扱う著者だからこそ書けた、広大で多種多彩な「気」の世界!!本書を読むと、理屈だけではわからない「気」の世界を理解し、東洋医学や養生をより深く捉え実践できるようになります。
目次
第1章 気の起源
第2章 孔子・老子・荘子の気
第3章 孟子・道教の気
第4章 易と風水の気
第5章 東洋医学の気
第6章 科学の気
第7章 養生と気
著者等紹介
若林理砂[ワカバヤシリサ]
臨床家・鍼灸師。1976年生まれ。高校卒業後に鍼灸免許を取得。早稲田大学第二文学部卒(思想宗教系専修)。2004年にアシル治療室を開院。予約のとれない人気治療室となる。古武術を学び、現在の趣味はカポエイラとブラジリアン柔術。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
10
ミシマ社だったので手にとった。2022/02/07
しょうご
9
鍼灸院に通うようになってかれこれ数年が経ちます。 通うようになってメリットは感じるのですが、それを裏付けるものが素人にはとてもぼんやりとしていて説明するにもむずかしいなと思っていたところに「気」の解説本がありましたので、手に取ってみました。 読んで思ったのは科学で解明され、理屈でしっくりとくるものだから良いとか安心できるというのではないのだと感じました。 「気」というのは曖昧なようで存在するのは確かなようです。 一周回ってよくなればいいのですが、知ろうとする努力は忘れずにいたいです。2022/05/05
nichepale
8
気というものに、だいぶ前から興味がある。いろいろな本を読んでいるが、なかなか自分が知りたいことには辿り着けない。というか、自分の知りたいことが果たして定まっているのか疑問である。本書では、古典(孔子や老子)で語られる気、易と風水の気、東洋医学の気、科学の気、養生と気、と幅広く解説されている。どれも知識としては興味深いが、心に刺さるものはない。当たり前のようではあるが納得したのはこれ→「まず寝る、そして食べる、最後に動く」「夜に寝て、昼に動く」「気が鬱積しているのがうつ病。滞りを無くすためにはよく歩くこと」2024/01/06
乱読家 護る会支持!
6
「元気があれば何でもできる」と言われたのは先日亡くなられたアントニオ猪木さんですが、動画を見ていると病により少しづつ「気」が失われているように見えました。 猪木さんが失った「気」はいったいどこに行ったのでしょうね。 著者は、皮膚の表面に現れるような「気」をキャッチすることが得意なようです。 僕は、表面の「気」や身体の「気」をとらえるのが苦手なので、肩もみやツボ押しはうまくはありません。 しかし、空間にただよう「気」や、感情の「気」をとらえるのは得意なようです。あと、静電気には敏感です(関係ないか?) 2022/10/23
フロム
6
僕は普通の人よりも「気」について理解があるはずだが(と言うかなきゃマズい)、今一つピンと来ない。自分のボンクラ度合いを差し引いてもフンワリとした読後感なのは、本来なら科学及び欧米の「気」の捉え方と東洋的な「気」の考え方を対比させないといけないのに余りにも東洋的思想に偏った構成にあると思う。特に東洋医学は理論的には完成されているが「それ本当かよ?」ものばっかりなので慎重になるべきなのに意外と雑に話を進めていると思う。目に見えないモノ規定する時は何故その概念が必要なのかまで踏み込まないとマズいかなと思う 2022/05/29