目次
漫画 仮りの世界(益田ミリ)
エッセイ 「さびしい」をひっくり返す(津村記久子)
絵と言葉 おかえりアイロン(三好愛)
創作 ビルさん(斉藤倫)
対談 弱さとアナキズム(村瀬孝生;松村圭一郎)
ルポ 人のつながり、命のつながり パンデミック下のスペインより(工藤律子)
論考 民間人について(藤原辰史)
フォトエッセイ 人間が始まる(齋藤陽道)
漫画 ギャグマンガ家山陰移住ストーリーPART7(榎本俊二)
梅干と金盥(滝口悠生)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koji Harasawa
5
あ〜、力が抜けた。多分、凝っていた。身体も思考も。「さびしい」がひっくり返る。というテーマ。意味が分からないままの読後ではあるが、妙にしっくりもくる。良い雑誌だ。本当に。2021/12/03
シクロ
2
土井先生の随筆「地球と料理」がかなり好きだった。緊張と緩和、調和と情緒と連想力。目的から離れたいなぁと考えてる最近の自分にしっくり来た。村瀬さんと松村さんの対談に出てきた「胃を尊重する」という言葉も心にひっかかってる。理解するというより、心にひっかかる言葉がそこかしこにある不思議な雑誌だな。2022/02/13
WAKUWAKU
2
何とも贅沢な御年賀を頂いた様な本でした。こたつとみかんと「ちゃぶ台」の時間をセット売りしたい。人の想いが紙に落ち、時を選ばず必要な時に必要な方に届く。やっぱり、そりゃそうだ、本っていいんです。いやミシマ社さんってホントにいいっ!15周年大変おめでとうございます!!2022/02/04
夏みかん
1
テーマに関する記事も良かったし、土井さんのエッセーや中島さん達のトークも興味深くて面白かった。土井さんのエッセーは毎回とりとめなくどんどん話が色々な方向に広がっていくのだけれど、そこが面白い。上手く言えないけど、この雑誌は難しい話や深い話でも眉間に皺を寄せてではなく、ラクな姿勢で読めるのが良いと思う。2023/03/12
二瓶くん
0
ミシマ社の15周年記念のちゃぶ台。滝口悠生の小説と土井善晴氏のエッセイでくじけていたが、その後に一気に読んだ。前者は家族を、後者は自然を表に出したものだった。中村明珍さんが残したエッセイにあった、都内の人間のクソの話が続きで終わっていて妙に引きずる。私たちが生きていくことの可能性、何かに拒まれたことを肯定し、新しいことを教えてくれる一冊。コロナ禍の中に書かれた本なので、その描写にも注目。最後に漫画が出てくるが、えもいえぬ、風情を運んでくる。表紙が大好き。2024/10/05