内容説明
「ていねいな暮らし」「セレクトショップ」「夢を持とう!」…そういうものに疲れてしまったすべての人へ。二〇一五年四月、京都・左京区に「ホホホ座」浄土寺店が開店。その後、全国に10店の「ホホホ座」が誕生。それらは支店でも、フランチャイズでも、のれん分けでもない。店名を共有しているだけで、全く別の店…その関係性の不思議さと店が「続く」謎を、二人の半生を通して探った、反省の書。
目次
第1章 ホホホ座への道
第2章 左京区ゆるい問題と「どう食う?」問題
第3章 店を耕す農夫たち―加地猛との対話
第4章 ホホホ座のやり口
第5章 親戚紹介
第6章 往復便多
終章 わたしたちの日々
著者等紹介
山下賢二[ヤマシタケンジ]
1972年、京都生まれ。2004年に「ガケ書房」を開店。2015年4月1日、「ガケ書房」を移転・改名し「ホホホ座」を開店
松本伸哉[マツモトシンヤ]
1967年、京都生まれ。90年代後半よりレコード屋「MENSOUL RECORDS」を10年間経営。その後、映画のバイヤー、制作などをしつつ2011年、古本、雑貨の店「コトバヨネット」を開店、2015年よりホホホ座。ホホホ座2階、1階奥ギャラリー、浄土寺センターの店主(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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livre_film2020
35
以前、大学に講演に来られたので、どんな文章を書く方かと思って手に取ってみた。リアルで見たまんまのお人柄が滲み出ていて笑ってしまった。口調に反してシビアに世界を見ていて、カウンターパンチを常に狙っている感じ。流し読みで申し訳ないが、内容を読んだところ、反省している感じが微塵もしない笑笑 だからこそ、このタイトルがピリリと効いていると思う。2024/02/16
山田太郎
35
よくわからないけどおもしろそうというか古本屋して余生を過ごしたい私ですが、計算するとダメそうだとかでやらないのは経理担当者のセコい金銭感覚だなと思いつつ読む。うらやましくはあった。有名な人なのかどうかよくわからんが。2019/07/19
いちろく
26
尾道にもホホホ座があったな〜、と思い手に取った一冊(現在は閉店、詳細は本書にて)。2010年代後半にSNS系「も」起点の一つとして店舗が広がったホホホ座に関するエッセイ。良い意味で、想像していたよりも、ゆるい印象。2019/09/28
阿部義彦
22
元ガケ書房の店主、山下賢二さんが、新たにホホホ座を作ったとは知ってたが、そのホホホ座色んな所で増殖している模様です。説明しずらい内実をこの本では元中古レコード屋の松本伸哉さんと共にうだうだと話しています。『店頭に立ってる際、子供が欲しいとねだった本を、親御さんが「それはちょっと難しいから、もう少し大きくなってからね」と、棚に戻す光景をたまに見ます。そのたびに、かってあげればいいのに。と思ってしまいます。可能性しかない子供が、直感で「面白そう」と思った本はなるべく買ってあげるべきだと、僕は考えています。』2019/07/07
チェアー
20
どこが尖っていたいけど、尖りすぎるとこちらも消耗するし、お客さんと毎日タイマン張ってるような店って、普通の人は来なくなるし。でも志をなくしてはいけない。そんな個人商店の原点を感じる。全国へのホホホ座の「拡大戦略」(実際には別に拡大しようと思ってやっているわけではないのだが)こそが、志をどこかで受け継いでいく、独特のやり方なのだなあと感じた。2019/08/31
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