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内容説明
余剰エネルギーが拡大させた世界と日本の文明史。人類祖先による効率的なエネルギー利用の始まり、農耕の成立とエネルギーの貯蓄分配、産業革命期におけるエネルギー変換技術の革新、さらに利権の占有を目指す国際企業の盛衰とパワーバランスをめぐる国際政治の動向など、エネルギー利用技術の進歩と同時にその歴史背景と世界史へのインパクトを、貴重な図版資料や詳細な解説とともに描き出す。
目次
エネルギー利用の起源と人類の文化的進化
エネルギー概念の形成史
エネルギー利用技術の歴史的概観
エネルギー資源と経済の歴史的概観
石油
天然ガス
石炭
水力
原子力
ソーラーエネルギー
バイオマスエネルギー
地熱エネルギ-
風力エネルギー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mealla0v0
5
エネルギー利用の形態によって人類社会のあり方が規定されるという文明論。論点は多岐にわたるが、ジェボンズのパラドックスの指摘は興味深かった。省エネルギー技術が開発されると、個々の場面では省エネ化されるが、総体ではむしろ需要が喚起されるためにエネルギー消費量が増加するというもの。石油、石炭、水力などの各論では、エネルギー利用史に触れられているが、個人的には電気の性質上、水力発電は、長距離送電が実現するまでの初期はローカルでしか利用できなかったという話が興味深い。どの程度の範囲まで持続可能性が実現できるのかと。2023/01/04
hiro
0
自分たちの活動や歴史を、太陽からのエネルギーと地球上での循環というこれ以上ないぐらいの俯瞰的な視点を知ることができ、非常に面白い。また使っているエネルギーがどう作られているか知ることができた。 発電方法は多々あれども、結局は電磁誘導を起こすためのタービンをどう回すかだけの違いであって、ここは何かイノベーションはないのかなぁと思ったりもする。持続可能な世界のために、基本になる知識が得られて勉強になった。2023/07/09
はやし、
0
エネルギーについて、そのエネルギーはどのように入手や発電されているのか(手段・方法)。それはどのように変化・進歩してきたのか(歴史)。それはどのような国で使用されているのか、また、日本はどうなのか(地域性)などが述べられている。 日本がバイオマス事業がうまくいっていないということは言われてみればそうであるなと思った。 再生可能エネルギーは気候や地理的条件などがあるため、却って環境に悪影響を及ぼさないように、他国の先進的な例に倣いながら、自分達がそれを利用した時に検証していく必要があると考えた。 2019/11/03