内容説明
月、空、天気、地面、動物、植物…あらゆるものが歩くための、そして生きていくためのサインを与えてくれる。自然を観察して得た手がかりからどう推理するのか。自分の位置を知り、行くべきルートをとらえ、訪れる危機を把握する。徒歩旅行の達人が教える、歩く人のための、最高のガイドブック!
目次
始めよう
地面
木
植物
コケ、藻類、菌類、地衣類
岩と野草と歩く
空と天気
星
太陽
月
夜、歩く
動物
ダヤク族と歩く(第一部)
都市、町、村
見えざるヘビと都市を歩く
海岸、川、湖
雪と砂
ダヤク族と歩く(第二部)
まれなこと、特別なこと
ブレークスルー
見えない道具箱
著者等紹介
グーリー,トリスタン[グーリー,トリスタン] [Gooley,Tristan]
作家、移動者、探検家
田淵健太[タブチケンタ]
翻訳家。京都大学農学部卒業、同大学院農学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamakujira
6
表紙のイラストから「失われた自然」についての話かと想像したら、失われたのは「自然を読む力」で、それもサバイバル術なんかではなく、徒歩旅行に役立つ推理力を教えてくれる内容だった。確かに読点があるなぁ。星や植生を手がかりに方角を、手を使って角度を知る方法など実用的なものもあれば、植物から地質を知るとか草原に残る足跡の見つけ方とか、雑学的な知識もあって、多彩な内容が興味深い。地形が急峻で森が多い日本にはそぐわないところもあるけれど、登山やハイキングや散歩の楽しみを増やしてくれるだろう。 (★★★☆☆)2019/06/09
takao
2
ふむ2022/11/13
がんちゃん
2
すべてはつながっているんですね。太陽、月、星、天気、土地、岩、土、水、光、空、海、そして人間。その自然のネットワークを知ることで自分がいる場所や方角、時間さえ分かってしまう。自然と呼べるものがなくなっているアスファルトジャングルの都会でも、じつはちゃんと自然のネットワークに包み込まれているってことでもあるんですよね。こういう本を読むとつくづく思うことがあります。人間は傲慢になってはいけないって。人間も自然のネットワークの中で生きているひとつの要素に過ぎないってことなんですよね。2019/08/16
Yoshi
1
自然を読む力、というと奄美かどこかの島の漁師が船のエンジン音で誰かが分かるとか、風の湿り具合で雨を予測するなどそうした話を聞いていて、自分が住んでいるのは町なのだが、そういった環境下での感覚に憧れがあり、また何を見るべきかというのが町にいると中々気づけないのもあって通読。 自然から手掛かりになるものを知るそれは原初的な知恵の部類で完全に社会化した人間には中々手に入らないものがあり、著者のようにそうした知恵を手に入れる努力をしていきたいと思った。2021/08/04
さだ
0
全ての事象には意味や理由がある。2019/08/14