感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なる
5
水滸伝は話によって主役がどんどん交代して行って、最終的に梁山泊に集う、というのが最大の魅力なのだけれど、この巻の主役とも言えるのが表紙を飾る豹子頭・林冲。三国志の張飛に比定されている無頼漢だけれど、その悲劇性から中国の戯曲でも薄幸の美青年として描かれることの多い林冲、まさにその佳人薄命を地で行く儚さに見惚れる。最愛の妻との縁や、図らずとも政治の渦に巻き込まれていく物語性、更にキャラクターでは良き友人で好敵手の陸謙の存在が際立つ。原作や吉川・横山版での扱いから格段の飛躍を遂げ、陸謙自身の悲哀をも包括する。2020/04/15
ちまき
1
魯智深が寺を出るところから、林冲が陸謙を討つまで。林冲が可哀想すぎてやりきれない。雪蘭登場シーンの「もしも私がいなくなったら、あなたは一人で桜を見上げて、私のことを思い出してね」の台詞でもう涙が出て止まらなくなって、最後まで泣きながら読んだ。陸謙、クズの中のクズなのに、ものすごく美人に描かれていてズルいなー……2018/09/26
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