内容説明
蔓延する資本主義リアリズムを打破して次の道を思い描くために必要なセオリーは「コミュニズム」!ドイツの人気アクティビストがシンプルな物語で力強く語る「ラディカルな夢を見ることは可能で、価値があること」。
目次
コミュニズムってなに?
資本主義ってなに?
どんなふうに資本主義は生まれたの?
労働ってなに?
市場ってなに?
恐慌ってなに?
どうすべきか?―一つめのトライ
2つめのトライ
3つめのトライ
4つめのトライ
5つめのトライ
6つめのトライ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
27
専門用語を使わずに具体例(アイロン工場とか)で「コミュニズム」のマルクス『資本論』の概略や歴史、夢と挫折した問題を提起していく。6つのトライの章は「社会民主主義」「サンディカリズム」「国家社会主義」「ラッダイト運動」「テクノ快楽主義」の歴史とともに「コミュニズム」の様態も変わっていくということ。「エピローグ」と「ビニ・アダムザックに聞く」を先に読んだほうが理解しやすいかも(専門用語はあるがこの本を書こうとした動機が書かれている)。 2020/07/20
Tenouji
13
前半の寓話は、なかなか良かった。フクヤマ氏の『歴史の終わり』をベースに書かれており、かなり以前のアイデアなんだね。さて、この先どうなるのか…社会をコントロール可能なのもにするために、規模を小さくするのかなぁ。なんだか、バベルの塔の話しみたいだなぁ。2022/01/06
Koji Harasawa
6
難しいことを書いているわけではないのに、なぜか頭に入ってこない。翻訳モノだからなのか、テーマに関心が向かないのか。わからない。最後の著者インタビューだけが、しっくりきた。コミュニズムは、コミュニケーションしながら作り上げていくしかない気がする。誰かが決めた形式に合わせるのなら、その時点で既にだめだ。2020/10/21
YT
5
『今の世界、マジ限界。』なみんなへ送るコミュニズムの寓話とそのお話、反資本主義へのトライと挫折、とその改善、のように話が展開されていく。 フクヤマの歴史の終わりをきっかけに、今とは違う世界を望めなくなっている人達がラディカルな夢をみる為へのチャレンジとして書かれた本のようだ。 寓話パートは誰でも理解できるコミュニズムへの手引きとして読めるが、物足りない方向けへのエピローグという名の解説?もあり意外と骨太だった。 私にはユートピア的な夢は見れないよ...という人は最後の対談だけでも一読の価値あり。2023/09/09
ぐう
3
やさしい、子どもにもわかりそうな言葉で資本主義の歴史とコミュニズムの考え方について解説。「コミュニズムが何なのかわかる」というわけではない。言うなれば「ユートピアを思い描くにはどうしたらいいのか?」という指南書であり、ユートピアを志向した人々の失敗の歴史…のようでもある。「エピローグ」の解説は難解で、投げ出しそうになったけれど、最後の「対談」でエピローグについてもざっくり解説してもらえた。わからない用語をとっかかりとして、いろいろ調べてみようと思います。2020/11/09
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