内容説明
二条と阿仏は、旅をしつつ来し方の恋や他者とのえにしを偲ぶ自己像を日記の中に創り出した。その表現方法を歌に注目しつつ考察する。
目次
第1部 阿仏尼作品の表現(『阿仏の文』論―后がねの心構えをめぐって;『十六夜日記』の路次の記の和歌における対照性;『十六夜日記』の鎌倉滞在記について―贈答歌を中心に)
第2部 『とはずがたり』の表現(二条の父の死をめぐる物語性と託宣;巻二の「傾城」と二条;巻二の女楽―琵琶の「思ひ切り」 ほか)
第3部 日記と西行(『信生法師日記』、『十六夜日記』と西行の「命なりけり」の歌;『うたたね』、『都の別れ』と西行の月の歌;『とはずがたり』巻四の東国下向と西行 ほか)
著者等紹介
高木周[タカギシュウ]
1981年東京都生まれ。2012年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学国文学研究室助教。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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