内容説明
ふしぎなどうぶつえんだよ、のぞいてごらん。国際アンデルセン賞受賞作家、スージー・リーの原点!
著者等紹介
リー,スージー[リー,スージー] [Lee,Suzy]
ソウル生まれ。2022年国際アンデルセン賞画家賞受賞。本作『どうぶつえん』は韓国語絵本デビュー作であり、2004年に韓国の出版社ビリョンソから刊行された。これまでにアメリカ、フランス、スペイン、メキシコ、台湾、中国で翻訳出版され、「2008年全米英語(国語)教師評議会が薦めるこどもの本」に選出されている
姜〓政[カンムンジョン]
釜山出身。弁護士法人オルビス勤務。進学を機に来日。大阪教育大学大学院研究科修士課程国語教育専攻修了
松岡礼子[マツオカレイコ]
愛知県生まれ。至学館大学准教授、至学館大学附属図書館館長、おおぶ文化交流の杜図書館運営委員。JBBY(日本国際児童図書評議会)会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とよぽん
60
スージー・リーさんの新作絵本だ。が、実は2004年に韓国で刊行された彼女のデビュー作で、6カ国で翻訳されているそうだ。20年もたって日本語訳が刊行されたのはどうしてだろう。それにしても、知的な創造性を感じる。彩度の違いが子どもの視点と大人の視点の違いを表すのかな? 女の子が動物たちと一緒になって遊ぶ姿こそ、子どもの豊かな感性を表現していると思った。人と動物、考えさせられる。2024/05/27
明るい表通りで🎶
37
カラーとモノトーンのバランス。動物園入園。動物たちとの交流。楽しさが、滲み出る。2024/07/18
ヒラP@ehon.gohon
27
言葉少なで、想像力を掻き立てる仕組みが詰まった絵本です。 女の子の追いかけるクジャクは、イメージの世界への案内人でしょうか。 モノトーンで描かれたオリには動物がいなくて、カラフル世界では動物とクジャクと女の子が遊んでいます。 現実でしょうか、夢でしょうか。 いなくなった女の子を探し回る両親の表情と、女の子の表情の対比も面白く感じました。 女の子は寝ていたのでやっぱり夢だったのかな。 でも、女の子の落とした片方の靴をゴリラが持っていたりして、絵本は終わります。 女の子の世界だったのですね。2024/10/15
shoko
12
スージー・リーは絵本ごとに色々な表現方法に挑戦している。本作では色鉛筆。 ただ共通しているポイントもある。現実の世界、また恐怖・退屈・日常などを表すモノトーンの世界。それと対比される想像と遊びのカラフルな世界。 本作では想像と遊びのカラフルな世界が、色鉛筆で動物たちをカラフルに染め上げ、ワクワクさが見た目に直結していて本当に楽しかった。『なみ』もかなり好きだったけど本作もかなり好き。2025/05/12
遠い日
10
スージー・リーの絵を求めて。これがデビュー作か⁉︎むしろこの後の作品たちよりエッジの立った印象を受ける。コラージュを施した絵は色味を抑えて、独特の世界観。動物園の浮き立つような喧騒が後ろに引き、女の子の自意識の流れを通じて世界が彩られる。動物園で見るもの、感じるもの、興味のままに動いた女の子には唯一無二の場所であったようだ。2024/05/24