感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つるら@turulaJB
10
#日本怪奇幻想読者クラブ ■副題 クトゥルー神話作品集■森瀬 繚 監訳 サウザンブックス社2022.2 原著1993■第2巻は1960〜80年代発表の10編を収録。(実際の執筆年代は60〜70)■既読は『パイン・デューンズの顔』だけだと思う■■お気に入りは惑星トンドを舞台にし、人類が出てこない『窖よりの狂気』、『パイン・デューンズの顔』、『砂浜の声 』あたり■2022/08/11
warimachi
6
1巻収録作に比べて作風が広がった印象。特にナボコフとW.S.バロウズからの影響について言及されているが、作中でも様々な映画のタイトルや果てはジョン・ケイジの名まで挙げられており、ラヴクラフト以外にもよく目を向けていたことが窺える。2022/07/15
Smith, Ordinary. Person.
5
幼い頃より恐怖物語に魅了されていたキャンベルは、14歳の頃にラヴクラフト作品と出会い、それをきっかけに作家を志し、15歳にして作品を書き上げるとダーレスに送り、意見を求めた。そしてその意見を参考に書き直した作品が『ハイ・ストリートの教会』で、それが翌年の彼のデビュー作となる。本書はキャンベルの初期クトゥルフ神話作品集である『Cold Print』の完全邦訳版である。後半である本書には、全21篇の内10篇が収録されている。以下コメントにちょっとだけネタバレありの各話感想。2022/04/10
flatscan
3
1よりも内容が濃い印象。2ではキャンベルなりの色が出てきている。「島にある石」日常の崩壊。「嵐の前に」違う軸が綯い交ぜに。何度も読み直したくなる。「コールド・プリント」どうして受け入れなかった!「窖穴よりの狂気」SF的神話ちっく。「誘引」覗いているこちらが逆に覗かれている時のぞっとする感じ。「パイン・デューンズの顔」白眉。各地を転々とする家族の目的。「暗転」読者的にもブラックアウト。「砂浜の声」じわじわ取り込まれていく。諦観。2は日常生活が舞台なのが多い? 1と同様に用語解説、年表、索引、解題と盛沢山。2022/05/08
アル
3
1巻目より後の時期に書かれた作品が中心で、その分完成度も高い作品が多い気がする。 初めて翻訳された作品も含まれており、解題も充実していてありがたい。 『コールド・プリント』『フランクリンの章句』俗気と超常的な部分の混在が面白い。 『誘引』最後はとんでもない大風呂敷なのにそれを感じさせない流れが個人的には良かった。 『砂浜の声』の頭痛の描写に嫌なリアリティがあって印象的。 よくぞ出してくれた、と言いたい内容だが、校正漏れの多さだけが残念。2022/02/04
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