出版社内容情報
毎日のくらしのなかでつづられた、みずみずしい言葉。
詩やエッセイとあわせて、生活した住まいの写真を収録。
茨木のり子/詩人
清冽な感性で日々のくらしをうたいあげ、「現代詩の長女」と呼ばれた詩人・茨木のり子。その詩の多くは、みずから設計にたずさわった生活空間からうまれました。「食卓に珈琲の匂い流れ」ほか22篇の詩と、韓国の民藝をたずねる「ものに会う ひとに会う」など2つのエッセイを、長年くらした東伏見の住まいの写真とともに収録します。
目次
くらしの形見
<詩>
くだものたち/スパイス/部屋/食卓に珈琲の匂い流れ/誤算/もっと強く/はじめての町/汲む/わたしが一番きれいだったとき/成分/娘たち/顔/自分の感受性くらい/怒るときと許すとき/倚りかからず/方言辞典/店の名/詩集と刺繡/賑々しきなかの/みずうみ/わたしの叔父さん/問い
<エッセイ>
美しい言葉とは/ものに会う ひとに会う
逆引き図像解説
この人あの人
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
水色系
20
「かくいう私自身も、大事なことくだらぬことひっくるめて、もう沢山、聴く耳もたぬという態度になっていることがかなり多くて、その怠惰さにハッとなることがある。こうしたことが習い性となると、たぶん自分の発する言葉もきわめて安易な出かたをするようになるだろう。(P118)」本当にそうだよなと私自身の反省も含め深く共感。詩では「わたしが一番きれいだったころ」が胸がしめつけられるような良さがある。他にもすばらしい詩がたくさん。写真も多く掲載されていて、一気に身近に感じられてうれしかった。2023/07/02
fenice01
2
無印良品でたまたま見つけた本。美しい言葉とは何なのか考えさせられる本だった。2022/10/24