内容説明
中学二年生にも慣れてきた詠子。毒舌とは?音楽と言葉とは?女ことばとは?新しい言箱のつかい方にもふれていく中で、言葉が照らし出す光と影の存在に改めて気がつき、はかなくも力強い光たちとの出会いと別れを経験します。
著者等紹介
久米絵美里[クメエミリ]
1987年、東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。「言葉屋」で第5回朝日学生新聞社児童文学賞を受賞、『言葉屋 言箱と言珠のひみつ』でデビュー
もとやままさこ[モトヤママサコ]
1982年、神奈川県生まれ。武蔵野女子大学文学部日本語日本文学科卒。イラスト・書籍の挿絵などで活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はな
33
今回は毒舌であったり、語尾について考えている。周りからは毒舌だよね。と言われ自分でもそう思い込んでいるだけで、実は傷ついていたのではと指摘される。周りの声で自分はそうなのだと思い込む。でもなんだかもやもやしていることはあると思う。冷静に傷ついたんじゃないの?と言われてよかったと思う。いい友達関係だなと感じました。文化祭でのボーカロイドでの考え方も、ちゃんと考えて偉いなと感心してしまいました。中学生の考えた作詞作曲の歌、聴いてみたいです。2021/01/24
サルビア
25
今回は五つのお話。個性的な服装と言動の橘さん。ばなちゃんが発したある言葉がきっかけで、毒舌家だと言われ、傷つき、詠子に話をする。時と場合を間違えて、あるいは手法を間違えたための出来事が言葉を受け取る方としては許せない出来事。自分自身のことを振り返ると、「食べ物の話しかしないよね。」「私はあなたほど食べ物にそこまで執着しない」これらの言葉は今も私を苦しめている。私も言葉を間違えたしまったのか? 万華望遠鏡は心がほっこりするようなくすぐったいような良いお話だった。2020/06/16
anne@灯れ松明の火
25
シリーズ7。毒舌、バーチャルアイドル、国語、女ことば、役割語……。相変わらず、児童書とは思えないぐらい深い。言葉について、言葉のもつ力について、考えさせられる。でも、それだけなら、若い読者はついてこない。文化祭、クラスでの団結、女同士の友情、男女を問わない友情、大好きな先輩の卒業、きゅんとする恋物語などもたっぷり。もう8が出ている。あまり間を開けずに読めるといいなあ。2020/04/18
なおなお
12
言葉屋シリーズ7冊目。詠子は人から相談されたり頼られたりしてしっかりしてきている。クラスで文化祭の出し物についての話では詠子はみんなの世話役?になるほどになっていた。そしてしいちゃんの恋の行方…なかなかドキドキする展開!驚いたのは「詩人カクテル」という章。言葉屋の商品も使い方によって大変なことに…2021/07/07
minaseh
11
言葉について、人によっての捉え方や枠の組み方、普段意識はしてないけど、そう言えばそうだなと感じる事ばかり。言葉屋の仕事よりも思春期の詠子たちの心に寄り添うお話だったと思う。しいちゃんは可愛いよ。ばなちゃんも可愛いよ。しいちゃんと須崎くんは先々動きがありそうだけど、詠子と伊織君はどうなるんだ?次巻はいよいよ3年生かな。詠子はどういう進路を選択するのかな。2020/06/25