感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
58
読むにはきっと辛さもついてくるけれど、「あなただけではない」と教えてくれる。当事者にも読んでもらえれば、と思えるシリーズ。いじめに無関心なままだと、おそらく悲しさや辛さを感じる心も衰えていくだろう。ここには親からの虐待についても取り上げられている。苦しいのは当然だ。がまんしないで「助けて」と、声にしていくべき。外国で出合った貧しい少女は、日本人の自分と同じ目をしていた。知らないうちに上から目線で接するのは、いじめと同じ心をもってしまうのではないか、と問いかけるような一編も。2020/01/31
へくとぱすかる
39
再読。「明日がくる」というタイトルにふさわしく、前向きに最悪の事態にならないように、少しでも明るい方向に歩めるためのヒントがちりばめられている。いじめに発展しそうで、かろうじて食い止めた話もある。ぼくらの心の中にある、ちょっとした悪意が、集団の中で歯止めがきかなくなっていくさまも描かれる。たいてい、いじめる側は集団となっているから、ひとりで立ち向かうのは苦しい。ただ一篇だが、親からの虐待にも結びついた話があった。自分の言葉・行動が子どもに影響すること、現にしていることを、大人は忘れてはいけないのだと。2025/06/24
ちえ
20
大人でもいじめや人間関係の問題はある。ただ子供たちにとって学校でのいじめは逃げ場がない。いじめられている子、いじめている子、直接はかかわっていない子、一見問題ない子・・・今の子供たちの息苦しさを感じて、何回も中断しながら読了。解決した話には(そんなうまくはいかないよ)という気持ちにもなった。何かの形で心の中に気づきが生まれて心に「自由」が持てるようになると生きやすくなる。すぐに解決しないことも、いつかそれが力になっていく時がきっとある。子供の投稿を基にした漫画、それぞれに似た話を見つけられるといい。2018/04/15
ひー
20
いじめは被害者にも、加害者にも、傍観者にも、自分が成り得るおそろしさがある。いじめてしまう弱さ。いじめられてもやり過ごす強さ。無くそうと働きかけるが解決方法に正解が無いと悩む生徒会の生徒も。朝日は2012年に一冊にまとめてから2、3を2017年に同時刊行してフルカラーに。重い話だけでは手に取ってもらえないだろう。いじめている子にも届けたいんだいう内容構成。今から私の生涯の漫画本になった。一生、何度も²再読すること確定。2018/04/06
tellme0112
8
この短編の集めたのがいいんだろう。一人一人違う、心に届く言葉も違う、状況も違う。誰かに、あなたが悪いんじゃない、ということが届けば。2018/09/16