内容説明
優しい味ってどんな味?話題作『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』待望の続編。近所を歩き、人から話を聞き、ひとり考える。
目次
第1章 元気でいれば、もう数回ぐらい今日みたいな素晴らしい日がめぐってくるだろう―近所(海を見に行くだけの午後;気軽に焚き火を楽しんでみる ほか)
第2章 電車に乗った途端、さっきまで洋上にいたことがまるで嘘みたいに思える―旅(行くことができない山形に行った気分を味わう;山で汲んできた美味しい水で焼酎を割る ほか)
第3章 自分がいなかった場所のこと、自分がいなかった時間のことを、どうやったら今より身近に感じられるようになるんだろうか―調査(優しい味ってどんな味?;ガチャガチャマシーンからつまみが出てくる飲み会を開催してみた ほか)
第4章 誰かが私に何かを話して聞かせてくれたことのありがたさと、私がそれをどれだけ聞こうとしてもひとりの人の内面には遠く及ばないという寂しさ―人(床に砂!100年前の校舎で食べるジンギスカンの源流店;思わず通り過ぎてしまいそうな店ふくや串かつ店で1本70円の串かつを食べる ほか)
著者等紹介
スズキナオ[スズキナオ]
1979年東京生まれ、フリーライター。WEBサイト『デイリーポータルZ』、『集英社新書プラス』、月刊誌『小説新潮』などを中心に執筆中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
70
全く知らない場所に訪れているのに、妙に懐かしい気持ちにさせてくれます。そして、その場所へ行きたいと気持ちを目覚めさせてくれます。スズキナオさんは、押しつけがましいわけでなく、むしろ、自分が楽しんでいるだけのようなのに、それが、私の気持ちを揺さぶるんですね。知らない街だから。旅心を起こさせてくれる。何だかとっても素敵な生き方だと思うのです。2022/09/24
きりん★
41
スズキナオさん二作目読み。一作目も私に目の覚める様な街ブラを紹介してくださった本でしたが、二作目もめちゃくちゃ楽しい街ブラ話。「いつもの自分が選ばない方を選んでいく」街ブラ最高。小さな地域でいつもの道を通って自宅に帰る生活だからこんなにウジウジしてしまってる自分なんやと反省。須磨の海なんか近いんやから、私もまた行ってみよう。大好きな本。2023/02/05
あじ
37
“日常でこそ遊べ”コロナ禍で実感した、セルフ座右がソレ。書籍タイトルにもなっている「いつもの自分じゃないほうを選ぶ」は大冒険だと思った。私は常に「本能が欲するまま」を念頭に選択してきたから、分かりきっているんですよ、答えは。ハイボールが飲みたいのにレモンティーとかありえないし。どんぶりをかっこみたい気分でもコースとか??くっくっくっ、面白そう!私に足りないもの、それは隣り合わせにある非日常を見出だすこと。ナオさんのアイデアは冷凍したから、そのうち解凍しますよ。冷凍庫いっぱいだけど積めこんじゃお。 2022/04/22
kum
35
日常と非日常が絶妙に織り交ざったナオさんの生活史。少しだけ普段と違うことをしてみたり、誰かと話をしてその人生に触れてみたり。それだけで日々に色がついたり、しみじみとした気持ちになる感覚を存分に味わった。「一人ひとりの頭の中に、些細なことから、人生を大きく変えてしまうような出来事のことまで、たくさんの記憶がしまい込まれている。それを知れること、こうして伝えてくれる友達がいることが、とても贅沢で幸せなことに思えてくる。」2022/03/08
いぼいのしし
29
近所だけど入ったことがない店に入ってみたり、いつもは選ばない方を選んでみたり。いつもとはちょっとだけ違うことをしてみる。。。いいな。2022/10/16