内容説明
日本最高齢ストリッパー、刑務所施設内の美容室、キリスト看板総本部、タイの観光地に存在するセックスショー…遠くにあるようで日常のすぐそばにある「さいはて」を巡る旅人、金原みわの旅の記録をまとめた紀行エッセイ集。
目次
性のさいはて―生命の潮吹きストリップ
罪のさいはて―刑務所で髪を切るということ
水のさいはて―淀川アンダーザブリッジ
異国のさいはて―タイのゴーゴーボーイズ
食のさいはて―ゴキブリ食べたら人生変わった
宗教のさいはて―キリスト看板総本部巡礼
夢のさいはて―最高齢ストリッパーの夢
人のさいはて―じっちゃんのちんちん
珍スポットのデスティニーズ・チャイルド(都築響一)
著者等紹介
金原みわ[カネハラミワ]
珍スポトラベラーとして、全国の珍しい人・物・場所を巡りレポートしている。ハイエナズクラブや大阪奇食倶楽部に属し、イベントも定期開催している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
27
「おいおいおい!」と何度、突っ込んだことか。本人の語るとおり、好奇心が裏目に出る可能性もあるが、こういう面白いルポを書き続けてもらいたい。対象への近づき方が凄い、荒武者である。清濁併せ飲める方のみオススメ。2017/06/24
あーびん
21
著者は若い女性なのだが、この本で紹介される「さいはて」は日常のすぐそばにありながらも普通の人は見て見ぬふりをしてしまうようなディープでアングラな場所ばかり。ストリップ劇場、受刑者が髪を切ってくれる刑務所内美容室、タイの男だらけのセックス・ショー、キリスト看板総本部など。金原さんのナイーブな目線はキワモノ的な人たちに寄り添っているので読んでいて心がなんだかざわざわしてしまう。2018/05/29
ココロココ
20
読んではいけないものを読まされたような気がする。 自分が感じたことを、ここまでオブラートに包まず素直に表現できる人はなかなかいないと思う。 すごく面白かったので、またこういうのを読みたい。2018/03/05
阿部義彦
14
シカク出版という超マイナーな出版社の文庫。帯には「都築響一氏、震撼。」そして後書きも都築さんです。こんな本を置く本屋だからつい通いますわー!女性なのに人の行かないマイナーな場所をリポートします。場末のストリップ劇場、刑務所の美容院、ゴキブリを出す食堂(勿論完食)、私のお気に入りはキリスト看板総本舗の活動です。地元の宮城県にあったなんて私でも知りませんでした。奇しくもこの本は読んだばかりのブルータス「危険な読書」117ページ[模索舎]の危険な本屋大賞2016では、見事大賞を取ってました!あとは読んでみて!2016/12/23
カテータク
13
たくさん本が置いてあるとあるホテルで本書を見つけ読了。アンタッチャブルな、引くほどニッチな世界の数々。自分は一生この本に登場する場所のほとんどに行くことはないだろうし、行きたいと思うこともないだろう。しかし、今まで自分が生きる世界とは交わりがなかっただけで、自分の理解の及ばない世界はすぐ近くに無数存在する。自分のつたない知識や経験なぞ、世界の広さ深さと比べたらなんの価値もないことに改めて気づかされた。決して上品な内容の本ではないが、たいへん良い読書体験ができた。一読の価値あり。2017/12/22