内容説明
初めてバレエを見た時、ドロテはまだ10歳だった。バレエは3歳の時からトゥールーズのコンセルヴァトワールで習っていた。上演が終わった後、彼女の頭にはもう、ひとつの考えしかなかった。「エトワールダンスーズになる」初めての挫折を経験し、どん底に突き落とされたが、決意はより一層固くなり、士気はますます高まった。翌年、ドロテはパリ・オペラ座バレエ学校に入学する。12歳になったばかりの時だ。他の道は考えられず、レパートリーの主要な役を演じることでしか幸せは得られないと思い、若きダンスーズは夢へ、エトワールへと近付いていく。パリに赴く娘に付き添うため、全てを投げ打った両親に励まされ、支えられながら。そして神聖な地位に辿り着くための階段を上りつめた2007年11月19日、「くるみ割り人形」の上演の後、24歳で、彼女はエトワールに任命された…。
目次
足を穿たれたダンスーズ
啓示
メソッド・クエ
1位を勝ち取るために
醜いアヒルの子
始動
初恋
現実となった夢
リリー
より強靱な肉体
フォトグラファーの目の前で
生(なま)の舞台
放棄
パラレルワールド
パリ・オペラ座バレエ学校とパリ・オペラ座バレエ団
バレエ用語の基礎
著者等紹介
檜山和久[ヒヤマカズヒサ]
モダンダンスを和田朝子・伊通子に、クラシックバレエを田中洋子に師事。現谷桃子バレエ団プリンシパル。同バレエ団公演「白鳥の湖」にてジークフリート王子、「ジゼル」にてアルブレヒト、「眠れる森の美女」にてデジレ王子、「海賊」にてコンラッド他を踊る。慶応義塾大学文学部(美学美術史学)卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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