内容説明
セラピーを継続させる道筋を担保しつつ、1回だけのセラピーで、有効な支援をどのように構築することができるのか。認知行動療法(CBT)の第一人者が丁寧に解説。
目次
第1部 理論(CBTによるシングル・セッション・セラピー(SSI‐CBT)―その内容と基本的前提
SSI‐CBTにおけるシングル・セッション・セラピーのマインドセット
作業同盟―SSI‐CBTにおける一般的な枠組み
人はおもに、さまざまな認知行動的要因により問題を生み出して維持している
クライエントは自分の問題に関連する困難な状況(現実であっても推測であっても)に対して、健全に対処できるように可能なかぎり援助されるべきである ほか)
第2部 実践(SSI‐CBTにおける良い実践;SSI‐CBTプロセスの概観;最初のコンタクト;セッション前の準備;セッション.1:上手に始める ほか)
著者等紹介
ドライデン,ウィンディ[ドライデン,ウィンディ] [Dryden,Windy]
Ph.D.ロンドン大学ゴールドスミス校心理療法研究名誉教授。彼は論理情動行動療法の国際的権威であり、非常勤で臨床実践やコンサルテーションを行っている。45年以上にわたって心理療法に携わり、250冊以上の本の執筆や編集に関わってきた
毛利伊吹[モウリイブキ]
2002年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)現在、上智大学総合人間科学部心理学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちー
1
1セッションだけの後ろ向き研究では78%は「望むもの得た」、前向き研究では88%「改善した」79%は「単発で十分」と回答。最もよくある(20〜58%)セラピーの回数は1回― 論理情動行動療法の国際的権威の著者であるが、ACTでもベックでもSST-CBTにおいてはCLに馴染みやすい理論で介入する。なぜならどれがいいかとCLと議論する時間はないから― SSTが適応かどうか判断するには実際に行うこと― 何らかの支援をすぐ提供する。問題、ゴールを設定し解決策へ― ケースフォーミュレーションはしないがABC分析する2025/03/17
ソーシャ
0
CBTセラピストの著者が、シングルセッションセラピーの意義や考え方、実践について解説した一冊。著者は論理情動療法の流派ですが、通常のCBTとACTの両方を意識した記述で、またロジャース派の考え方も取り入れていて著者の深い知識と経験がうかがえる一冊です。数ヶ月に1度の外来診察でどのように介入するかを考える上でも役立ちそうな一冊ですね。2023/10/01