内容説明
1970年代、多極化とグローバル化の進展により世界は多元的様相を強めた。東西対立の緩和とともに、西側陣営内での経済的な競争と相互依存が同時に拡大し、さらに環境・エネルギー問題や難民・人権問題といった新たな国境横断的課題が噴出するなかで、西側先進国では「地球」を1つの単位と捉える世界認識が次第に広がった。そのようななかで日米関係はいかなる変化を遂げたのか。本書は、伝統的な2国間の政治・外交関係にとどまらず、グローバルな視野とともに社会・文化的な側面をも重視することで、新たな国際関係史のあり方を提示する。
目次
序章 「地球社会」黎明期としての1970年代
第1章 試練に立つ日米関係 1970‐1972年
第2章 社会・文化的関係の拡大 1970‐1972年
第3章 グローバルな相互依存への対応 1973‐1974年
第4章 「先進民主主義国」としての協力関係 1975‐1976年
第5章 摩擦と協力の新たな諸相 1977‐1978年
第6章 グローバルな日米協力の展開 1979年
第7章 国際秩序の擁護者としての「日米同盟」1980年
終章 グローバルな協力と価値観の共有
著者等紹介
長史隆[チョウフミタカ]
1986年、奈良県に生まれる。2010年、中央大学法学部卒業。2016‐17年、ジョージワシントン大学シグール・アジア研究所客員研究員。2019年、立教大学法学研究科博士課程後期課程単位取得退学。立教大学法学部助教(2019‐22年)を経て、立教大学兼任講師、立教大学アメリカ研究所特任研究員、博士(政治学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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