「森の人(オランウータン)」が食べるブドウの味

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  • サイズ 46判/ページ数 303p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784908610035
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

アグリツーリズモ、熱帯雨林、先住民のインド、そしてヒトの進化までを小説家が旅する!「これはこんなもの」「これはこうあるべき」のイメージがひっくり返される楽しい瞬間を味わっていただけたら幸せです。(あとがきより)



ボルネオの熱帯雨林、イタリアのアグリツーリズモ、地中海の驚きの世界、チベット、先住民のインド、そしてヒトの進化のゆくえまで……小説家が「知の旅」をたどる!

著者初のエッセイ&対談集!



著者・篠田さんは小説に取りかかる前に綿密な取材をおこないます。

チベットを舞台にしたダイナミックな展開が魅力の『転生』、インドの奥地に眠る希少水晶をめぐる『インドクリスタル』など、実際に現地に足を踏み入れたからこそ誕生した傑作です。

取材旅行を中心に世界各地を訪ねたエッセイでは、作品の構想や組み立て、実体験をどのように反映させたかはもちろんのこと、「小説家・篠田節子」の鋭い観察眼をお楽しみいただけます。好奇心にかられての冒険エピソードも。

巻末には、言及された篠田作品のリストも付いていますので、「篠田ワールド」の案内書としてもお読みいただけます。

取材旅行カラー写真も16ページ掲載!



それだけではありません。本書には、篠田さんが生まれ、一度も移り住んだことのない文字どおりの地元・八王子にまつわるエッセイを集めました。

幼いころの思い出から、デビュー当時の作品に地元周辺を取り上げた事情など、これまでまとめられていなかったお話が盛りだくさんです。

また、銀座など都会を舞台にした小粋なエッセイも収録しました。



もうひとつの魅力は、思わずニヤリ、聞いてうなずく、読み応え充分の対談です。

創作の秘密、辺境グルメ、クラシック、生物進化学……テーマは多岐にわたり、読者を知の旅に誘い出してくれます。



対談者は以下のとおり(登場順、敬称略)。

夢枕獏/林 望/垣根涼介/瀬名秀明/森本哲郎/桐野夏生/長谷川眞理子



第1章 君や知るや南の国 ?地中海世界への憧憬と現実と



「アグリツーリズモ」ってなに? ―トスカナのブドウ畑から―

青い海に囲まれた驚きの世界 ―ギリシャとキプロス―

やっぱり冒険家に憧れる!《対談》夢枕獏さん

ベルカントと謡―小説と音楽が響き合う―《対談》林 望さん



第2章 辺境、それとも世界の中心? ?チベット、ラヤガダ、ボルネオ



金色の仏と公安 ―チベットの現実―

タージマハルもガンジス川も見なかった ―インド―

異なる世界に飛び込んで見えてくるもの《対談》垣根涼介さん

熱帯雨林はワンダーランド ―ボルネオ―

無限の物語に出会ういとしき空間への誘い《対談》瀬名秀明さん

世界辺境グルメ自慢《鼎談》森本哲郎さん、夢枕獏さん



第3章 「根っこ」から日本と人間を考察する



国内にも熱帯雨林? いえ、金作原(きんさくばる)原生林です

土の力 ―地元・八王子だって負けてはいない―

都会の地熱 ―銀座の点と線ほか―

女であるということ、作家であるということ《対談》桐野夏生さん

ヒト/人間 進化のゆくえ 《対談》長谷川眞理子さん



篠田 節子[シノダ セツコ]
1955年東京生まれ。1990年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞してデビュー。1997年『ゴサインタン―神の座―』で山本周五郎賞、同年『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、2011年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。多岐にわたるテーマ設定で旺盛な執筆活動を続け、作家生活25周年記念として発表した『インドクリスタル』は中央公論文芸賞を受賞した(2015年)。著書に、『夏の災厄』『弥勒』『インコは戻ってきたか』『ホーラ―死都―』『はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか』『銀婚式』『ブラックボックス』『長女たち』『冬の光』『竜と流木』など多数。

内容説明

アグリツーリズモ、熱帯雨林、先住民のインド、そしてヒトの進化までを小説家が旅する!取材旅行の舞台裏、創作の秘密、辺境グルメ、クラシック、進化生物学…思わずニヤリ、聞いてうなずく名対談も収録!

目次

第1章 君や知るや南の国―地中海世界への憧憬と現実と(「アグリツーリズモ」ってなに?―トスカナのブドウ畑から;青い海に囲まれた驚きの世界―ギリシャとキプロス;やっぱり冒険家に憧れる! 対談 夢枕獏さん;ベルカントと謡―小説と音楽が響き合う 対談 林望さん)
第2章 辺境、それとも世界の中心?―チベット、ラヤガダ、ボルネオ(金色の仏と公安―チベットの現実;タージマハルもガンジス川も見なかった;異なる世界に飛び込んで見えてくるもの 対談 垣根涼介さん;熱帯雨林はワンダーランド;無限の物語に出会ういとしき空間への誘い 対談 瀬名秀明さん;世界辺境グルメ自慢 鼎談 森本哲郎さん、夢枕獏さん)
第3章 「根っこ」から日本と人間を考察する(国内にも熱帯雨林?いえ、金作原原生林です;土の力―地元・八王子だって負けてはいない;都会の地熱;女であるということ、作家であるということ 対談 桐野夏生さん;ヒト/人間 進化のゆくえ 対談 長谷川眞理子さん)

著者等紹介

篠田節子[シノダセツコ]
1955年東京生まれ。1990年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞してデビュー。1997年『ゴサインタン―神の座』で山本周五郎賞、同年『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、2011年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。多岐にわたるテーマ設定で旺盛な執筆活動を続け、作家生活二五周年記念として発表した『インドクリスタル』は中央公論文芸賞を受賞した(2015年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

323
書くに際して、8割は捨てた取材旅行から、その捨てられた部分を語ったエッセイ。これを読むと篠田節子さんは極めて真面目であることがよくわかる。もともとそういう性格なのだろうが、取材に際しても、またそれを題材にして描く小説にも真摯に向き合う姿がよく表れているようだ。最初のトスカーナのアグリツーリズモこそ一般的だが、それ以外はなかなかに個性的な旅だ。エーゲ海でもミコノスやサントリーニではなくて、観光客がほとんど行かないアロニソス島だし、ボルネオでも夜のジャングルに分け入ったりもしている。まさに小説の成果の舞台裏。2017/12/30

starbro

115
篠田節子の小説は結構読んでいますが、小説以外は初読です。本作は、取材旅行の紀行文集だと思って読み始めたら、著名人との対談、エッセイ等、盛り沢山でした。紀行文も好いですが、対談の方が断然面白い。特に夢枕獏の2本、垣根涼介、桐野夏生がオススメです。2017/03/20

Ikutan

75
これが、篠田作品の原点なんですね。取材旅行の紀行文と対談、そしてエッセイもちょっぴり入って、篠田さんのハンサムウーマンぶりが垣間見れる一冊です。好奇心旺盛。とことん追求。普通二の足を踏んでしまう所にもものともせず。廃屋になった修道院。現地の旅行会社の社長も行ったことのない部族の村。ヒルが降ってくる熱帯雨林リゾート。どれもなんてディープな内容。凄いなぁと感心すること頻り。そんな中で培った豊かな知識があの骨太な作品に繋がっているのですね。そして期待通り、本音でバシバシ繰り出される桐野さんとの対談は面白かった。2017/07/25

yumiko

67
取材で訪れた場所の紀行文と対談がまとめられた一冊。著者のエッセイは初読みだけれど、ピリリとくる文章はこれまで読んだ篠田作品に共通するところ。分かっていたことではあるけれど、篠田さんはかなり骨のある女性だ。あらゆるジャンルの作品を生み出しながらどれもが絵空事にならないのは、こうした丁寧な取材と分析に支えられているからなのだと再確認。「廃院のミカエル」の幻想的な描写の秘密が覗けたのも嬉しかった。対談は何と言っても桐野さんとのが面白い!並の男じゃ太刀打ちできない感じがゾクゾクするくらいかっこいい。2017/04/06

キムチ

47
随筆を好まないタチ故、篠田小説の方が面白い・・が好奇心炸裂の彼女の原点が存分に感じられる文化人類学的?探訪記。写真が豊富に掲載されておりなかなかアングルやカラーも美しく土地土地の雰囲気が伝わってくる。ゴサインタン等が執筆されたのもこうして足を棒にして歩き回った賜物であろうか?種々のジャンルの方々との対談は些か面白みに温度差があるとはいえ、其々に個性豊かな展開。垣根氏いわく執筆に際しての人間描写~善悪の間で揺れ動く微妙なものありという。篠田氏は迷いあればこそのバランス感覚や寛容さを無宗教日本人の暗黙知という2017/09/12

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