感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
東谷くまみ
32
一度も足を踏み入れた事のない、読み友さんのつぶやきで名前だけは知っていた小さな本屋さん。頁を捲る度に、知らないはずの商店街のなぜか懐かしい匂いや温かい灯に手招きされるようでワクワクしたしなんかちょっと泣きたくなった。小さな本屋さんが手掛けた「小鳥書房文学賞」の受賞作を纏めた小さな本からは幸福感が溢れていた。一つ一つのお話を書いた作者さんも、審査員の人も、店主さんも。書きながら読みながら作りながら…心の底に広がる書くことへの情熱や喜び、作り出す物語への誠実さなどが本を通して伝わってくるようでとても感動した。2022/09/18
ヘビメタおやじ
5
「鳥」をテーマにした掌編を募集する。面白い試みの文学賞だと思いました。知り合いの娘さんの作品が載っているので読みました。プロから素人、老若男女の作品が集められていて、バラエティーに富んでいます。当然、作品の質にはばらつきがありますが、力を入れて応募する思いが伝わってくるところがいいです。そして、少部数の刊行だからこそできるのでしょう、装丁がとても素敵です。2022/10/30
コト
3
この本をテーマにしたトークイベントに参加して、それが面白かったので本も読んでみた。出版社と書店をやっている小鳥書房さんが主催した文学賞の、受賞作品を集めた本です。 読み終わって、チョコレートのアソートをひとつぶずつ大事に食べ終えたときの気持ち。共感や好みは当然あるけど、どれもそれぞれの面白さや素敵さを持っていて、満足感がすごい。 夜明けのコーラスの王道感も好きだし、ヒトリノハオトの痛みとか、ただ白くてほそ長い鳥の、水中みたいな浮遊感も好き。チャドリーもかわいい。みんなにもっといろんなお話書いて欲しいな。2022/08/12
さめ
2
装丁に惹かれて購入。 小鳥書房は本当に言葉を大切にしている出版社であり、書店なのだろうなと思った。 色々な「とり」を描いた作品集。「とり」と言っても鳥もいれば烏もいるし折り鶴も出てきた。 時々読み返したくなる話ばかりで、特に鳥男の話が印象的だった。 小鳥書房にいつか行ってみたい。 審査員の言葉で触れられていた『ちゃんと食べとる?』も読んでみたい。2024/11/21
夏みかん
2
大好きな小鳥書房さんの本、大切にゆっくり味わって読みました。装丁もフォントも少しレトロで素敵で小さな宝物のような本です。収録されてるお話もどれも面白くて感心しました。それぞれの作者についてもきちんと紹介されているのも良かったです。2022/08/28